• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

拡張EBLによる演繹的学習と帰納的学習の融合

研究課題

研究課題/領域番号 02452157
研究機関東京工業大学

研究代表者

小林 重信  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (40016697)

研究分担者 山村 雅幸  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (00220442)
キーワードEBL / SBL / 統合的学習 / 拡張EBL / 不完全領域理論問題 / 操作化問題 / 矛盾問題 / 効用問題
研究概要

当該年度は,演繹的学習と帰納的学習の融合の基盤となる拡張EBLについて理論的基盤を確立することに重点をおいて研究を展開した.得られた研究実績の概要は以下のとおりである.
(1)拡張EBLの理論と問題解決への応用
EBLは例題からの汎化に基づいて自分がもつ領域知識を洗練化することを可能とする有用な枠組みであるが,領域知識が完全であること及び操作性規範と呼ばれるマクロル-ル生成のための強いバイアスを必要とする点において適用の範囲がこれまで限定されていた.本研究では,従来のEBLを複数例題下に拡張した拡張EBLを提案した.拡張EBLは論理プログラム上に形式化され,複数例題上の汎化からなる空間と操作性規範の関係について理論的に考察した.拡張EBLは,EBLとSBL(SimilarityーBased Learning;類似性に基づく学習)の自然な融合を与える枠組みであり,本モデルによる効用問題(Utility Problem)への適用可能性を明らかにした.
(2)矛盾問題をもつ不完全な領域理論下での妥当なマクロル-ルの獲得
負例をも説明してしまう不完全な領域理論問題に焦点を合せて,複数の例題から生成される共通説明構造に対し,プリミチブな説明構造間の類似性を反映する極大被覆の概念を導入し,共通説明構造の汎化階層を構築し,汎化階層をトップダウン的に探索することにより,すべての正例を包含し,すべての負例を排除する妥当なマクロル-ルを生成できる方法を提案し,Prolog上に学習システムを実装した.さらに,本モデルを逐次的に例題が投入される場合にでも対処できるように拡張した.
以上の研究成果は,人工知能学会誌の研究論文として2篇採録され,また人工知能に関する国際会議であるPRICAI'90およびIJCAI'91でも各1篇採録されている.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 山村 雅幸,小林 重信: "拡張EBLに基づく問題解決マクロテ-ブルの獲得" 人工知能学会誌. 6. 72-83 (1991)

  • [文献書誌] 小林 重信,白井 康之,山村 雅幸: "共通説明構造のトップダウン探索による不完全領域理論下での妥当なマクロル-ルの獲得" 人工知能学会誌. 6. (1991)

  • [文献書誌] Masayuki YAMAMURA,Jian GUO and Shigenobu KOBAYASHI: "Towrds Unifying EBL and SBL to solve Imperfect Theory Problems" Proc.of PRICAI'90. 595-600 (1990)

  • [文献書誌] Masayuki YAMAMURA and Shigenobu KOBAYASHI: "An Augmented EBL and its Application to the Utility Problem" Proc.of 12ーth IJCAI. (1991)

  • [文献書誌] 山村 雅幸,小林 重信: "EBLとSBLの統合化による不完全領域理論問題への接近" 第12回知能システムシンポジウム. 105-110 (1990)

  • [文献書誌] 小野 貴久,山村 雅幸,小林 重信: "EBLにおける矛盾問題の逐次的洗練化" 第12回知能システムシンポジウム. 111-116 (1990)

  • [文献書誌] 小林 重信,山川 烈,福島 邦彦: "次世代コンピュ-タの近未来" NHK放送研修センタ-, 204 (1990)

  • [文献書誌] 小林 重信,寺野 隆雄(編): "知識システムハンドブック" オ-ム社, 359 (1990)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi