研究概要 |
1.レ-ザ-照射下のエアロゾル粒子の加熱 粒子材質(PSL,Pb,Zn,C),粒径(0.1〜20μm),光波長(0.488〜10μm),媒質ガス(N_2,Ar,He,空気)の種々の組合わせ條件について,粒子の加熱速度及び平衡温度の理論計算を行い,粒子温度は100μs程度で平衡に達し,有効な加熱のためには10^7w/m^2以上の照射強度が必要なこと,媒質ガスは温度上昇に若干の影響をもつこと,とくに炭素粒子の加熱効果は大きいこと,などを明らかにした。 2.光子相関測定法の加熱粒子への適用 (1)密閉チャンバ-内のPb粒子をArーイオンレ-ザ-(0.1〜1W,10^6〜10^7w/m^2)で照射し,光子相関法によりブラウン拡散係数を測定した。間接的にえられた粒子温度は理論計算値とほゞ一致し,温度上昇とレ-ザ-照射強度の関係も確認された。 (2)凝集エアロゾル粒子の質量測定への光子相関法の適用性について実験的に検討し,その有効性を確認した。 (3)とくに微小エアロゾル粒子への適用性を高めるため,シングルクリップ型相関計にかわるフルコリレ-タ-を設計製作し,その適用性について検討した。 3.レ-ザ-照射下の粒子挙動 別途製作した四極子セル内での単粒子保持性能について,理論的・実験的に検討し,さらに粒子挙動追跡のためのビデオ装置を開発した。10μm前後の炭素粒子について,2時間以上の保持が可能となり,強いレ-ザ-照射下での複雑な挙動が確認された。
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