研究分担者 |
井上 晋 京都大学, 工学部, 助手 (30168447)
伊津野 和行 京都大学, 工学部, 助手 (90168328)
杉浦 邦征 京都大学, 工学部, 助手 (70216307)
渡邊 英一 京都大学, 工学部, 教授 (30026174)
山田 善一 京都大学, 工学部, 教授 (60025856)
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研究概要 |
本研究の目的は,構造部材の材端における3自由度(モ-メント,軸力,せん断力)の弾塑性剛性マトリックスを,直接検出できる載荷試験装置を開発するとともに,この載荷試験装置を用いて,コンクリ-トと鋼よりなる複合構造部材の静的載荷ならびにハイブリッド地震応答実験を実施し,同部材の極限耐力や変形性能を検出するとともに,それらの解析的予測手法を開発しようとするものである。 本研究の初年度である平成2年度においては,次の研究成果を得た。 1.既存の電気油圧式アクチュエ-タ-3台のうち,水平せん断力発生用の1台を反力壁に,軸力および材端モ-メント発生用の2台を反カフレ-ムに,それぞれ自在継手を介して結合し,さらに3台のアクチュエ-タと試験部材を結合する載荷ビ-ムを試作し,材端3自由度の載荷試験装置を完成させた。この装置は,複合応力下での各種構造部材の載荷実験が実施できる,汎用性に富むもので,この分野では世界的にも最先端に位置するものである。 2.試験機により検出された材端3自由度の剛性マトリックスを,オンラインで電子計算機に送信し,これを構造物体系の剛性マトリックスに取り込み,地震応答計算と載荷実験を同時に実施するサブストラクチャ-ハイブリッド実験のプログラム開発を行った。応答計算にあたっては,オペレ-タスプリッテイン法を改良して,サブストラクチャ-ハイブリッド実験により適合するものとした。 3.開発した実験システムを,まず剛性の低い免震支承のハイブリッド実験に適用し,その妥当性の検討を行ったところ,極めて良好な結果を得た。 4.さらに同システムを,RCフレ-ム構造中の柱部材に適用し,本格的なサブストラクチャ-ハイブリッド実験を行った。
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