研究分担者 |
竹谷 誠 拓植大学, 工学部, 教授 (90197343)
沢田 利夫 国立教育研究所, 科学教育研究センター, センター長 (40000062)
一松 信 東京電機大学, 理工学部, 教授 (10027378)
森本 光生 上智大学, 理工学部, 教授 (80053677)
藤田 宏 明治大学, 理工学部, 教授 (80011427)
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研究概要 |
本研究は,高等学校数学科の指導要領改訂にともなってのコンピュータ利用の研究ということであった. その主たるテーマは次のような4つに大別され,三年目の今年度に於いて,多大の成果を得たものと自負している. (1)コンピュータの持つ種々の力を利用して,とかく国民大衆から離れがちの数学を,理解しやすくかつ楽しく学習させるのが,改訂の主旨であった.これについてのより掘り下げた研究が望まれ,はじめ指導要領が決定されたときに較べてはるかに上回る定見が,大阪大学名誉教授竹之内脩を中心とする10数名のスタッフの協力により作成された. (2)この定見の基づき,見本ソフトの作成が,学習院大学教授飯高茂を中心として,東京都数学教育研究会のコンピュータ分科会のメンバー40数名の協力により得られた.これが本研究の最大の成果である (3)高等学校数学科の新指導要領において,数学A・数学B・数学Cの中のコンピュータを扱う単元(全6単位)の具体的展開の追求は,教科書の作成が進むにつれて,著者グループから,数学教育の会に要望されていたものである.この方面の研究のまとめは,京都大学名誉教授一松信を中心とする10数名のスタッフの協力により完成された. (4)高等学校数学科に於けるコンピュータ利用は,今回の指導要領に於けるような多数の高校生を対象とする視点にとどまらず,数学並びに情報科学に優れた資質をもつ高校生の養成へと発展させねばならない.そのためには,近未来のコンピュータの発展を展望したときの教育利用を進めねばならない.特にマルティメディアの活用は,研究代表者が永年手がけてきたものであるから,この方面の研究を拓殖大学教授竹谷誠に分担を依頼していた.これも満足できる成果が得られたと考える. 以上,本試験研究は当初の目的を達し得たものと考えられる.
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