研究課題/領域番号 |
02640063
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
上原 健 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80093970)
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研究分担者 |
西 晃央 佐賀大学, 教育学部, 助教授 (60022274)
上野 一男 佐賀大学, 教養部, 助教授 (10193822)
古庄 康浩 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00039281)
三苫 至 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (40112289)
中原 徹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50039278)
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キーワード | 円分体 / 類数 / 円単数 / ヤコビ和 / 合同式 / イデアル類群 / RSA暗号 / 素因数分解アルゴリズム |
研究概要 |
1.整数論の分野でよく研究されている円分体について、その類数と一般ベルヌイ数や円単数との間に成立する(素数pの任意巾を法とする)合同関係式の発見が研究目的であったが、今年度は主にp=2の場合について考察した。2次体の類数の2の巾を法とした合同式に関する結果は既にJournal of Number Theory 34(1990)に論文発表した。これは類数公式を土台にしたが、従来知られている関係式を殆ど包括した一般式であった。更にこの研究を一般の円分体に拡張するために、2進的対数関数が満たす精密な合同式の確立を目標とした。これについては一応の結果を得ており、現在論文を準備中である。以上の成果を基礎にして、来年度はp>2の場合の研究を進める計画である。その際、当初の目標であったヤコビ和の展開式やその応用の研究にも着手したい。 2.計算的整数論の分野では、暗号理論に関連して大きい自然数の高速素因数分解アルゴリズムの研究が進んでいる。最近、代数体(特に低次代数体や円分体)の理論に基づいたアルゴリズムが提案された。そこで本研究の応用的側面としてこの研究に関心を持ち、3次多項式を用いた素因数分解アルゴリズムを開発した。部分的な数値実験を行ったが、これから本格的にプログラムを作成し数値実験でその有効性を検査するつもりである。 3.本研究の多角的考察のため、分担者は各々の分担研究課題について単独あるいは共同で有意義な研究成果を上げ多くの論文発表または口頭発表を行った。
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