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1990 年度 実績報告書

副腎髄質機能調節機構に関する研究ーmicrodialysisによる解析ー

研究課題

研究課題/領域番号 02670075
研究機関北海道大学

研究代表者

齋藤 秀哉  北海道大学, 医学部, 教授 (20000929)

研究分担者 吉岡 充弘  北海道大学, 医学部, 講師 (40182729)
富樫 広子  北海道大学, 医学部, 講師 (20113590)
キーワード副腎髄質機能 / アセチルコリン / 脳卒中易発症高血圧自然発症ラット / Microdialysis法
研究概要

本研究は副腎髄質レベルにおける副腎髄質機能調節機構を明らかにすることを目的として実験を行なった。最初に副腎における主要な神経伝達物質であるアセチルコリン(ACh)とカテコ-ルアミンとの関連性を調べた結果、副腎組織中のACh量とカテコ-ルアミン(エピネフリンおよびノルエピネフリン)量との間には有意の正相関が認められた。また、ストレス反応性の異常が報告されている脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)をyoung群(10週齢以下)、adult群(約20週齢)とold群(約40週齢)に分け、加齢による副腎ACh量の変化を同週齢の正常血圧ラットならびに高血圧自然発症ラット(SHR)と比較した結果、old群のSHRSPでは副腎ACh量の有意の増加が認められたことから、このSHRSPでの変化は悪性高血圧症への進展に関連したSHRSPの病態を反映しているものと考えられる。次に、microdialysis法を用いて安静時およびカリウム刺激時の副腎髄質レベルにおけるACh遊離量を測定した結果、adult群SHRSPの安静時の副腎ACh遊離量は、同週齢のWKYに比較し増加傾向を示した。さらに、100mMのカリウム刺激に対する副腎ACh遊離量変化の反応性はSHRSPでは有意に低下していた。これらの結果は、副腎組織中のACh量が副腎髄質機能を反映することを意味しており、SHRSPでは加齢に伴って副腎髄質機能が亢進していることを副腎ACh量の点から示すものである。さらに、microdialysis法を用いた副腎ACh遊離量の測定結果から、SHRSPでは副腎髄質レベルでの機能調節機構が変化している可能性が示唆された。今後、microdialysis法を副腎静脈血中モノアミン遊離量の測定に応用し、ACh遊離量との関連性(興奮ー分泌連関)の観点より実験を進め、副腎髄質レベルにおける調節機構について、さらに研究を進める予定である。以上の成績については、第41回日本薬理学会北部会(1990年)において発表し、第64回日本薬理学会総会(1991年)にて発表予定である。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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