研究課題
今年度は、研究計画にもとずき雑種成犬を用いて実験モデルの作成を開始した。実験モデル作成に際し、雑種成犬において移植膵細胞が考えていたようにうまく分離出来ないという大きな手技上の問題に直面した。そこで、実験動物を膵細胞分離が比較的容易なSD系雄性ラット(以下ラットと記入)に変更した。ラットに於ける膵細胞(ラ氏島細胞)分離は、他施設に於て研究分担者が研修した結果技術的に可能な状態になった。一方、ラットに於て下大静脈と門脈の実験計画に沿った各種血管吻合も特殊技術に考案により、技術的に可能な段階になった。しかし、採取した移植膵細胞を肝動脈を介して肝内に移植するに際し、ラットの肝動脈が非常に細いためうまく注入できないという技術的な面に於て、現在問題が生じている。この問題に関して、現在技術的な手技を工夫、考案しているが、比較的早期に解決できる見通しが付いた。今後、実験モデルの作成と共にデ-タ-の収集、解析を行う予定である。