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1990 年度 実績報告書

リポソ-ムによる細胞内薬物送達システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 02670981
研究機関徳島大学

研究代表者

際田 弘志  徳島大学, 薬学部, 教授 (50120184)

研究分担者 杉山 雄一  東京大学, 薬学部, 助教授 (80090471)
原島 秀吉  徳島大学, 薬学部, 助教授 (00183567)
キーワードリポソ-ム / 細胞内運命 / DDS / クリアランス / 補体
研究概要

個体レベル及び臓器レベルでの体内挙動について検討した。コントロ-ルリポソ-ム、マンノ-ス表面修飾リポソ-ム、ガラクト-ス表面修飾リポソ-ムをExtrusion法によってサイジングした。粒子径は0.05、0.1,0.4及び0.8umについて検討した。各種リポソ-ムは3Hーinulinをマ-カ-として内封した。
1)臓器クリアランスの測定:実験動物としてWistar系雄性ラットを用いた。大腿動・静脈にカニュレ-ションを施し、単回静脈投与を行い、血中消失、臓器分布、尿中排泄を測定した。各種リポソ-ムについて、臓器クリアランスに及ぼすリポソ-ムの投与量依存性について検討した。取込クリアランスは実験条件の範囲内で無視できた。血中濃度のAUCと各臓器取込量より、各臓器の取込クリアランスを求めた。(原島)
2)血液中での安定性:in vitroにおける安定性の実験では、eggPCと水素添加PCリポソ-ムの比較をラット血清を用いておこなった。分解の機構に差があることが見いだされ、水素添加リポソ-ムの分解には補体系を介する分解が重要な役割を果たしていることが示された。一方in vivoにおいては、ラットに各種リポソ-ムを静脈投与後、経時的に血液と尿を採取し、イヌリンの尿排泄クリアランスより血液中でのリポソ-ム分解率を算出した。分解率はリポソ-ムの血中濃度の上昇とともに減少し、血液中の分解に関与する成分の枯渇が示唆された。(際田)
3)単離還流肝における臓器クリアランスの測定:還流系において、上記各種リポソ-ムをボ-ラス投与後、希釈曲線より、抽出率(E)、臓器クリアランス(CL)、平均通過時間(MTT)、分布容積(Vd)を計算し、リポソ-ムの粒子系、投与量の影響を検討した。(原島)
4)臓器内分布3)と同様の条件下で単離還流肝を用いて、各種リポソ-ムをボ-ラス投与後、コラゲナ-ゼ処理により、肝実質細胞、Kupffer細胞、血管内皮細胞を分離し、3)で求めた臓器クリアランスを各細胞に分配し、見かけのクリアランスを計算した。(際田)

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hideki Tsuji: "Targeting of liposomes surfaceーmodified with glycytrhizin to the Liver I Preparation and biological disposition" Chem.Pharm.Bull. 39. 1004-1008 (1991)

  • [文献書誌] Yoshihiro Kume: "Saturable NonーMichaelisーMenten uptake of liposomes by reticuloendothelial system" J.Pharm.Pharmacol. 43. 162-166 (1991)

  • [文献書誌] Chikamasa Yamashita: "Enhancing effect of cetylmannoside on targeting of liposomes to Kupffer cells in rats" Int.J.Pharmaceutics.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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