1、国語科教育実習についての先行研究、調査資料の収集:代表者、分担者が関係学会に出席し、系統性をめぐる問題を中心に、資料を収集し、研究会を開いて問題意識を深めた。 2、系統性を意識した実習の実態調査:アンケ-ト用紙を作成し全国の国立大学教育学部国語科教育担当の教官約100名を対象に、系統性をめぐる実習上の問題を中心に意見を聞いた。 アンケ-トの骨子は次の通りである。 (1)大学の授業(実習の事前、事後指導)で系統性はどの程度意識して取り上げられているか、その意義と問題点を尋ねた。 (2)大学の授業と教育実習との関連の程度、ならびに教育実習において系統性の問題を実習生に意識させることの是非を尋ねた。 このアンケ-トは、系統性という実習中の課題は、それを取り巻く大学の授業の内容や指導上の工夫と密接な関係があるのではないか、という仮説の下に実施された。 3、今後の研究の展開 (1)平成3年3月現在、アンケ-ト用紙を回収中である。分析は今後の作業となる。大学の授業や実習において系統性を無視した指導は、現実にはあり得ない。しかし、国語科の系統性は緩く、安易な持ち込みは、混乱を招いたり、子どもの主体性を奪うことがある。このことに注意して分析を進める。 (2)系統性を課題とした実習例を小学校と中学校から収集して整理し、分析し検討する。
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