セラ、ミックスの主要な方法は余裕合金とセラミックスの界面反応を制御することにより行われる。本研究では接合体の耐熱性を上げるために融点の高いNiーTi合金を用い窒化ケイ素の接合を試み、その反応過程も調べた。なお比較のためSiCの接合も行った。用いた合金ろうはNiー50at%Ti合金である。Si_3N_4窒化ケイ素の接合は1600K以上の接合温度で開始し、接合温度の上昇とともにNiー50Ti合金のSi_3N_4に対する濡れは加速する。1650Kで最も良好な窒化ケイ素同士の接合体がNiー50Ti合金を用いて作製される。接合体界面にはNi中のTiがSi_3N_4と反応して、界面にはTiN窒化物が形成され、遊離のSiはNiと反応して(NiーTiーSi)金属間化合物が形成する。 その反応式は、 Si_3N_4 + TiN = 4TiN +3Si (1) Niー50at%Ti合金によるSiC炭化ケイ素の接合は1823K、1.8ksの接合条件で行える。接合体の断面観察では、接合層内にはTiC炭化物が均一に形成し、マトリックスはNiーSi合金となっている。その反応式は、 SiC + Ti = TiC + Si (2) TiC炭化物のNiーSiマトリックス内での均一分散により、脆いマトリックスは分散強化を起こし、接合体の機械的性質が改善された。 以上、AgーCu合金より耐熱性の高いNiーTi合金を開発し耐熱性の高いセラミックス接合体が得られた。
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