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1991 年度 実績報告書

生体の自律分散機構を応用した電力系統の電源ベストミックスの秩序生成の分析

研究課題

研究課題/領域番号 03234202
研究機関東北大学

研究代表者

豊田 淳一  東北大学, 工学部, 教授 (70054319)

研究分担者 斎藤 浩海  東北大学, 工学部, 助手 (10202079)
竹田 宏  東北大学, 工学部, 教授 (60005220)
キーワード電力システム / 自律分散システム / 電源ベストミックス / 連系の要件 / 分散型電源
研究概要

電力システムは典型的な工学システムであるが、独立した一つのシステムを一つの細胞と見なすと、生体とよく似た性質を持つとみなせる。需要は各所に分散しているので、いくつかの独立した電力システムがまず形成される(個の形成)。それぞれのシステムは、その遺伝子情報に含まれる工学的秩序、たとえば需給平衡や電源ベストミックスを維持するように運用される(個の自律性)。隣接したシステムは、相互の秩序を乱さず、相互に利益を得る範囲で連系し拡大していく(個間相互作用)このような連系拡大は、生体の細胞分裂や増殖作用に似ている。
一方、燃料電池、コ-ジュネ、風力発電など小規模分散型電源は、非電気事業者に属する場合が多く、一般電気事業者に課せられた供給責務というコンセプトが含まれていない(各個は自己完結的)。したがって既存のシステムに新しいタイプの電源を接続するには、両者にとって具合のよい連系のル-ルが必要となる。自律分散構造の視点からみると、電力システムには、個の自律性の目標がそれを支える場の中で達成され、場の全体目標が高位の個の自律性の目標に移行していく階層構造をもつように思われる。これは見方をかえれば、電力システムが機能の上でフラクタルにおける自己相似性をもつといえるかもしれない。
本年度は、一般電気事業者に課せられた供給責務のモデル上での表現、分散型電源の連系の要件の表現、分散型電源の電気エネルギ-供給への協力の度合いの表現など分散型電源の系統併入を決める指標を検討している。また、分散型電源所有者及び電気事業者の行動原理をペトリネットで記述することによって分散型電源の系統併入メカニズムをモデル化している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 豊田 淳一,斎藤 浩海,佐々木 明夫: "生体の自律分散機構を応用した電力系統の電源ベストミックスの秩序生成の分析" 第3回自律分散システムシンポジウム. 187-192 (1992)

  • [文献書誌] L.N.Chen,H.Suwa&J.Toyoda: "Power Arrival Evaluation of Bulk System Including Network Constraints Based on Linear Programming Approach." IEEE Tr.on Power Systems.6. 37-42 (1991)

  • [文献書誌] J.Toyoda,L.N.Chen,T.Minakawa&T.Yamada: "New Indices and Computational Techniques for Composite Systems Reliability Evaluation." CIGRE Symp.1Aー01. 1-6 (1991)

  • [文献書誌] H.Saitoh,J.Toyoda&Y.Kobayashi: "A New Index Extracted From Line Flow Fluctuation To Evaluate Power System Damping." IEEE Tr.on Power Systems.6. 1473-1479 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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