研究課題/領域番号 |
03301024
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
鈴木 俊道 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (30065031)
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研究分担者 |
細辻 恵子 樟蔭女子短期大学, 助教授 (90199505)
黒柳 晴夫 愛知学院大学, 教養部, 教授 (80097691)
丸木 恵祐 金城学院大学, 文学部, 教授 (30079454)
飯田 剛史 富山大学, 経済学部, 教授 (10127045)
松本 通晴 同志社大学, 文学部, 教授 (90066142)
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キーワード | 精神的より所 / まとまりのシンボル / 地域の活性化 / 地域住民と祭り |
研究概要 |
1.祭りの全体像を把握するため、全体での研究会を行うとともに、代表者・分担者それぞれの地域において資料を収集し、基礎的な調査を実施した。 2.愛知県知多半島一帯では近世以降「虫供養」といわける民俗祭事が盛んに各地で行われてきた。当初農業の虫供養と死者追善とが合体したものといわれた虫供養行事は、明治年間にはそれぞれの地域での最大の祭事となっていた。明治から今日へかけての社会の激動は、当然のことながら、これら虫供養行にも大きな影響を与えた。その結果多くの地域では虫供養行事は衰退の道をたどったが、まだかなりの地域で虫供養行事が行われている。ある地域では精神的なより所として、ある地域では集落のまとまりのシンボルとしてうけとめられている。 3.村落と祭り部門では愛知県北設楽郡一帯で広く行われている「花まつり」と豊橋市から渥美郡田原町にかけての開拓集落の祭りを調査した。開拓集落の対象地としては渥美郡田原町六連の富山開拓集落と豊橋市高師原開拓地を選定した。これらの集落では開拓後農業の見通しが立つようになると、開拓農民の精神的より所がまとまりのシンボルとして、元村の氏神を迎えたり、本宮から御神体を迎えて神社を建立し、祭礼を行っている。 4.都市の祭りでは朝鮮寺を中心とした宗教祭事が行われている大阪市内猪飼野集落、三重県桑名市の神社祭事、愛知県半田市亀崎地区の山車祭、愛媛県新居浜市の太鼓台祭り、同県西条市のだんじり祭りを対象とした。これらの祭りが地域の活性化にどのような役割を果たしているか、地域住民にとって祭りとは何かなどの観点から現地調査を行った。 5.次年度は各地の祭りをさらに詳細に調査するとともに、各地における祭りの対比から、祭りの意味を総合的に把握する予定である。
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