研究課題
コンピュータの子どもの知的機能への影響研究の結果にもとづき、また、コンピュータを活用した授業の実践および優れたアイデアの実践事例を整理し、子どもの知的発達を促進するコンピュータ活用教授技能やコンピュータの効果的利用法を解明し、体系かすることを目指して、コンピュータの教育利用の際の教授スキルの一覧リスト、各教科を通して行う情報教育のための教授スキル、コンピュータを利用した学習の際の学習スキル、コンピュータを利用した授業の評価項目、コンピュータの教育利用の効果測定、など一連の研究を行った。(1)コンピュータを利用している教師から効果的であった指導技術をできるだけたくさん取り出し、整理し、得られた項目について、重要度の評価をさせ、その結果、コンピュータの教育利用の際の教授スキル一覧を作成した。(2)情報教育の4つの目標達成のために、授業設計、実施、評価の各過程でどのような教授スキルが有効であるかを整理した。情報収集・選択、整理・処理、判断・創造、伝達、コンピュータ活用、倫理・態度の各能力の育成に際し、学力水準ごとに、必要な教授スキルの一覧を作成した。(3)教育効果測定については、川崎市の小、中学校8校(各2校ずつ、コンピュータ導入と非導入校)、計30クラス1000余名に、1992年7月と1993年2月の2時点で、こどものコンピュータに対する態度、知的能力、創造性の調査を行い、とくに、中学校男子生徒において、ワープロと創造性、プログラミングと演繹の能力に関係のあること等を見いだした。(4)数学における比率の学習で、言語による教示と図による教示、紙による教示とCAIによる教示の効果を比較し、図やCAIによる教示の有効なことを見いだした。
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