研究課題/領域番号 |
03402005
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
江尻 宏泰 大阪大学, 理学部, 教授 (80013374)
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研究分担者 |
高杉 英一 大阪大学, 教養部, 教授 (00135633)
田中 純一 大阪大学, 理学部, 助手 (70236595)
大隅 秀晃 大阪大学, 理学部, 助手 (70176882)
岡田 憲志 京都産業大学, 理学部, 教授 (90093385)
岸本 忠史 大阪大学, 理学部, 助教授 (90134808)
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キーワード | ニュートリノ / 右巻き弱相互作用 / 二重ベータ崩壊 / 暗黒物質 |
研究概要 |
精密素粒子核分光装置を用いて素粒子原子核の基本法則等の検証のため以下の原子核稀崩壊現象を調べた。 1.レプトン数非保存、ニュートリノ質量及び右巻き弱相互作用についての研究を行なった。これらは、標準理論を越える理論の検証をめざすもので、新型のα線用ドリフト箱等を導入するなどELEGANTS V号の性能向上をめざし改良をおこなった。200gの^<100>Mo試量を用い、ニュートリノの伴わない二重ベータ崩壊について半減期で10^<23>年、ニュートリノ質量で1eV以下、右巻相互作用の混合比として10^<-7>〜10^<-8>以下の領域での実験的検証をめざして実験を進行させた。 2.^<116>Cdについてのニュートリノを伴う二重ベータ崩壊(2νββ)を測定し有限の半減期を得た。このデータ解析にあたっては、今まで理解が不十分であったバックグランドについて、その非均一性について一歩進めた解析を行ない、データの質的向上をはかった。またここで得られた実験値から核行列要素を求め、理論計算やすでに同様の実験的方法で求められた他の核種の値との比較検討を行なった。 3.CsI蛍光検出器を用いて暗黒物質やアクシオン等の基本的未知素粒子の探索、電荷非保存、フェルミ統計に対するボース統計の混合、電子等の素粒子構造(有限の広がり)の可能性など、基本法則の破れの上限値を調べる実験を進めた。 4.ELEGANTS V号に用いられているNaI検出器を利用してスピンと結合する暗黒物質の探索を行なった。特にスピン結合粒子の衝突で磁気双極子励起される準位の存在に着目して調べることにより、スピン結合未知素粒子の存在の上限値を100GeVから1TeVの質量を持つものに対して10^2GeV/cm^3程度までおさえることができた。この検出感度は世界最高の水準にある。 5.ELEGANTS IIIs号を改造して、精密中性子検出器として使用可能にした。またこれを用いて常温核融合の存在確率が1.6・10^<-24>(ddn)/fusion/(dd)pair/sec以下であることを明らかにした。これにより従来発表されていた値よりも一桁以上厳しい制限値を与えることができた。 6.いん石中に存在する^<26>Alからのγ線をELEGANTS IIIs号を用いて精密測定することにより、いん石中の^<26>Alの濃度の精密測定法を確立した。
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