研究課題/領域番号 |
03403022
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
渡辺 武 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017051)
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研究分担者 |
佐藤 秀一 東京水産大学, 水産学部, 講師 (80154053)
岡本 信明 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (40114912)
竹内 俊郎 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (70092591)
山口 勝己 東京大学, 農学部, 教授 (50011896)
小泉 千秋 東京水産大学, 水産学部, 教授 (80017045)
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キーワード | 飼料 / エクストルーダー / 大豆粕 / ブリ / マダイ / シマアジ / 食味 |
研究概要 |
昨年度、ブリは200gから4kg前後までソフトドライペレット(SDP)での飼育が可能であり、MP飼料を上回る成長を示すとともに、生餌に匹敵する飼料であることを明らかにした。そこで本年はまず、ブリ用SDPのタンパク(CP)源としての脱脂大豆粕(SBM)の有効性をO年および1年魚のブリで調ベた。SBM配合によるCPとエネルギー含量の低下により成長等がやや減少したが。30%程度ならSBMを配合できることが示唆された。筋肉の一般組成、レオロジー特性および血液の化学組成に対するSBMの影響は見られなかった。飼料中およびSBM中のCPの消化率はSBMの配合率の影響を受けず85%前後であった。次ぎに、マダイ用高性能ドライペレットの開発およびSBMの利用性を調ベる試験を行った。海面小割生簀および100l水槽の両試験を設け、試験区は高タンパク・低カロリー飼料、高タンパク・高カロリー飼料、未処理SBM配合飼料、エクストルーダー処理SBM配合飼料SMB配合SDPの計5区とした。その結果、マダイでは高タンパク・高カロリー飼料がかなり有効であることがわかった。また、SBMの利用性を見る試験では30%の配合率で3つのタイプのSBMについて調べたが、いずれも有効であり、ブリの場合と同様飼料組成の検討により十分に実用飼料のタンパク源として使用できる事が示唆された。次ぎに、1.1kgのシマアジを用いて、SDPにスピルリナや中鎖トリグリセリド(MCT)を加え、その効果を生餌と比較するとともに、肉質や血液性状に及ぼす影響について検討した。その結果、SDPはシマアジ用飼料として優れていること、スピルリナおよびMCTは肉質の改善に大きな効果のあること、シマアジにとって生餌(イワシ)は餌料として好ましくないこと、食味試験の項目の一部とレオロジー特性の測定値の結果がよく相関すること等が明かとなった。
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