研究概要 |
まずレオ3型ウイルスを培養し,それよりRNAを抽出し,逆転写酵素を用いてcDNAを合成した。次にレオ3型ウイルスに特異的なPRIMERをCOMPUTER解析により決定した。さらにこのPRIMERを用いてPCR法にて目的とするDNAを増幅し,その特異性を確認し,感受性について検討した。充分な特異性,感受性がえられたことを確認の後,上記方法を用いて本症患児より術中に採取された組織を用いて,レオ3型ウイルスの検出の試みを開始した。術中採取の組織としてはいまのところ肝,肝外胆管,肝十二指腸間膜内のリンパ節などであるが,PILOT STUDYの域を出ない胆〓〓においては,レオ3型ウイルスの検出はなされていない。当然他疾患コントロ-ル検体での検索も必要と考えている。又今後は検索数を増やすと同時に,PRIMERも単一のものでなく複数にして試みる必要もあるであろうし,さらにPCR法の感度を上げる意味において,検討の余地が残されているものと考える。
|