• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

変異アルファ2プラスミンインヒビターの細胞内輸送障害の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 03454522
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

青木 延雄  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20048937)

研究分担者 三浦 修  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10209710)
広沢 信作  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (50143574)
キーワードアルファ2プラスミンインヒビター / 遺伝子変異 / 失天性欠損症 / 細胞内輸送 / 分泌障害 / 細胞内輸送障害
研究概要

アルファプラスミンインヒビター(以下α_2Π)は、プラスミンによるフィブリン溶解を特異的に効果的に阻害する血漿中プロテアーゼインヒビターである。その先天性遺伝性欠損症の成因の一つとして、1アミノ酸(137番のグルタミン酸)の欠失がある。この1アミノ酸の欠失により、産生されたα_2PIの細胞内輸送が障害され、血中に分泌されないため欠損症が生じることを前年度に報告した。本年度は、この137番目のアミノ酸のかわりに、その週辺のアミノ酸を欠失させた場合、産生されたタンパクの細胞内輸送や分泌はどのような影響が及ぼされるかを検討した。117,127,132,147,157,177番のアミノ酸をそれぞれ欠失するように、遺伝子変異を導入して、発現ベクターに導入しCOS7細胞にトランスフエクトした。48時間培養後、培養上清のα_2Πと、細胞内α_2Πを免疫学的に測定して、α_2Π分泌効率を各変異α_2Πについて比較した。一方、48時間培養後、放射活性標識メチオニンでパルスラベルし、時間を追って、細胞内および培養上清中のα_2Πを免疫沈降後、SDS電気泳動、オートラジオグラフィーで測定した。127,132,137番のそれぞれのアミノ酸の欠失では、α_2Πの分泌は正常α_2Πのそれの10%ないし20%に低下していた。147番のアミノ酸欠失では低下は50%にとゞまり、117,157,177番のそれぞれのアミノ酸欠失では、正常にくらべ有意の分泌低下はみられなかった。パルスラベルの実験結果は、タンパクの細胞内輸送が障害され、細胞内に停滞したタンパクが除々に細胞内で崩壊されるため、分泌の低下が起きることを示した。これらの結果は、125附近から150附近の狭い領域がα_2の細胞内輸送においてタンパク構造上重要な役割を演じていることを示している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kato,Atsushi: "Molecular basis fou Glanzmann's thrombasthenia (GT) in a compound haterozygote wi'th glycoprotein 2b gone:A prorosal for the classification of GT based on the biosynthetis pathway of glycoprotein 2b・3a conplex." Blood. 79. 3212-3218 (1992)

  • [文献書誌] Sugahara,Yuichi: "Protein C deficiency Hong Kong 1 and 2:Hereditary protein C deficiency caused by two mutant alleles,a 5-vucleotide deletion and a missence mutation." Blood. 80. 126-133 (1992)

  • [文献書誌] Koyama,Takatoshi.: "Purification of human α_2-plasmin inhibitor by a one-step immunoaffinity chromato graphy procedure." Thrombosis Research. 66. 451-454 (1992)

  • [文献書誌] Miyake,Shuji: "Retiuoic acid preueuts cytokine-imduced suppression of thrombomodulin expression on surbace of human umbilical vascular evdpthelial cells in vitro." Thrombosis Research. 68. 483-487 (1992)

  • [文献書誌] Kato,Atsushi: "Classification of Glanzmann's thrombasthenia based on the intra cellular travsport pathway of GP 2b-3a" Thrombosis and Haemostasio. 68. 615-616 (1992)

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi