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1992 年度 実績報告書

視覚系機能診断用視力測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03551001
研究機関北海道大学

研究代表者

相場 覚  北海道大学, 文学部, 教授 (40000559)

研究分担者 舟川 政美  日産自動車株式会社, 基礎研究所, 研究員 (10192733)
高橋 雅治  北海道大学, 文学部, 助手 (80183060)
田山 忠行  北海道大学, 文学部, 助手 (50163704)
阿部 純一  北海道大学, 文学部, 助教授 (40091409)
キーワード視力 / 空間的分解能 / 時間的分解能 / 第1種視覚的異常 / 空間加重 / 反対色性
研究概要

本年度は昨年度購入した、CRTイメージ・シンセサイザー(Picasso)を使用し各種実験がおこなわれた。それらの成果は現在まとめられつつあり、次年度の最終報告書に掲載する予定である。一方、視覚機能診断に関連する基礎過程についての研究は本年度中にもある程度成果をまとめることが出来た。それらはすべて視力(acuity)を規定する空間分解能に関連するものである。その成果は以下のとおりである。
1)従来より視覚における空間加重(spatial summation)に対してはRiccoの法則が適応されて来たが、その妥当する空間的範囲は眼の順応状態(明順応か暗順応か)により影響をうけることが知られてきたが、それはまた反対色システムのバランス状態か分極化状態かにも依存することが明らかにされた。具体的には背景光が赤・緑の2色光からなるとき、それら2つの割合によって空間加重の範囲が著しく影響を受けた。
2)色の飽和度(saturation)が関係する空間分解能においても、空間加重の範囲は飽和度によって著しく影響を受け、概して飽和度が低いほどその範囲は大きくなることが見い出された。
3)上とは独立に、視覚における時間的分解能についての研究でも知見が得られた。即ちこれにも空間的要因が影響し、空間的に近接する光刺激間の時間的分解能は、空間的に隔たったそれより高いことが明らかにされた。これに加えて、空間的分解能の場合と同じく、眼の順応状態によっても影響をうけることが確認された。
4)また、予定された視覚的異常と視力との関係についての研究では、1)の研究との関連で、第一種色覚異常において、正常眼でみられた背景光の反対色特性は見い出されなかった。なお他のタイプの視覚的異常についても今後研究を継続する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 相場 覚、小島 治幸: "視的持続と仮現運動の有無" Hokaido Behavioral Science Report,Series P(Supplement). No.62. 1-21 (1992)

  • [文献書誌] Aiba,S.,Sakuma,J.T.,and Kawabata,Y.: "Chromatic and Achromatic Form Discrimination" Hokkaido Behavioral Science Report,Series P. No.24. 1-34 (1993)

  • [文献書誌] 田山 忠行: "速度対比現象と網膜位置の関係について" 日本心理学会第56回大会発表論文集. 503- (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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