研究課題/領域番号 |
03554026
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
井上 康則 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (50092143)
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研究分担者 |
真鍋 勝司 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (10112484)
伊藤 良延 (株)ニコン, 光機設計部, 部長
門田 明雄 東京都立大学, 理学部, 助手 (60152758)
浜口 宏夫 神奈川科学技術アカデミー, 室長 (00092297)
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キーワード | 蛍光スペクトル / 光反応中間体 / 光変換過程 / フィトクロム |
研究概要 |
(1)フィトクロム光変換中間体の蛍光スペクトルを低温で測定し、meta-Ra以降の中間体はほとんど蛍光を放出しいことを確認した。また、Prと中間体間の相対的な蛍光強度変化は、0℃におけるPrとPfr間で最も大きく、ついで-20℃におけるPrとmeta-Rc間が大きいことが明かとなった。Prの蛍光強度はほぼ温度に反比例して低下することも明かとなった(1993年日本植物生理学会大会発表予定)。これらの結果から、-20℃において以降の測定を行うのが最適と判断された。 (2)昨年度問題となった励起光の観察側への漏れは、励起光源をHe-Neレーザに替え、観察側にHe-Ne用のラマンノッチフィルターを挿入することで、ほぼ完全に阻止することができた。 (3)光源をレーザに替えたことにより、レンズ表面等の凹凸に伴う干渉が起こり細かい粒状の光ムラが生じた。このムラを解消するため、写真用の軟焦点板を高速で回転させることを試み、露光時間が秒のオーダーになれば細かな光ムラは平均化されてまったく観察されなくなった。 (4)励起用レーザの光束径は1mm程度でTEM_<00>モードで発振しているため、光束の中心で光強度が高くはじへ行くにしたがって低くなる。10倍の対物レンズを用いた場合、視野の中心とはじとで、光強度に3倍の開きが出ている。この問題を解決するために、ビーム拡大器の使用等を現在検討している。 (5)冷却ステージの改良を行い、-35℃まで試料を結露無しで冷却保持可能となり、(1)の条件での測定が可能となった (6)装置に残る問題点としては、励起光のシャターと観察側のシャッターとの同期を取る必要があり、現在回路を自作中でる。
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