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1993 年度 実績報告書

アキシコン・デバイスを用いた長焦点深度・走査結像光学システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 03555007
研究機関大阪大学

研究代表者

河田 聡  大阪大学, 工学部, 教授 (30144439)

研究分担者 有本 理恵子  (株)ニコン, 光機設計部
伊藤 良延  (株)ニコン, 光機設計部, マネージャー
南 慶一郎  大阪大学, 工学部, 助手 (00221606)
キーワードアキシコン・プリズム / リソグラフィー / ベッセルビーム / フォトレジスト
研究概要

前年度までに試作したレーザー走査顕微鏡を応用し、長焦点深度を実現できる光リソグラフィシステムを試作した。試作したシステムは、マスクパターンを縮小光学系によって縮小露光するものではなく、電子ビーム描画法のように、シャッタによるレーザー光のスイッチングとx-yステージにより記録媒体の走査により、フォトレジスト上に直接パターンを記録するものである。レーザーには、波長488nmのアルゴンレーザーを用いた、また使用したアキシコン・プリズムは、新たに試作した、頂角100°、直径20mm、屈折率1.522のものである。このアキシコン・プリズムによって作り出される0次ベッセルビームは、中心ビーム径1.12μm、焦点深度4.385mmである。ビームのスイッチングを行うシャッターには、高速スイッチングを実現するためAOモジュレータを用いた。記録材料には、富士ハントエレクトロニクステクノロジー(株)社製のポジ型フォトレジストHPR204を用いた。このフォトレジストは、本来数μmの膜厚で使用するように粘性が設計されているため、実験では、数ミリメートルの厚さのレジスト膜を生成することができなかった。そこで、アキシコン・プリズムの焦点深度を有効に使用するため、レジストをスライドガラス上を2枚重ね、上下のレジストに同じパターンが記録出来るかどうかで焦点深度の深いパターンが記録できるかどうかを確認した。実験では、面内に10μmピッチの解像度を持つパターンを、厚さ1mmのスライドガラスを隔てたレジストに同様に記録できた。この実験により、アキシコン・プリズムを使用すれば、従来の、レンズを用いたリソグラフィー装置に比べ、極めて奥行き方向に深い焦点深度を持つパターンを記録できることを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] R.Arimoto,C.Saloma,T.Tanaka,S.Kawata: "Imaging properties of Axicon in a Scanning optical System" Applied Optics. 31. 6653-6657 (1992)

  • [文献書誌] 河田 聡,有本 理恵子: "3次元を見る光学顕微鏡" 可視化情報学会誌. 12. 92-97 (1993)

  • [文献書誌] 河田 聡: "レーザ顕微鏡が見るミクロの世界" 日本機械学会誌. 95. 1050-1054 (1992)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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