研究課題/領域番号 |
03555163
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
嵐 治夫 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (80006155)
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研究分担者 |
山内 康弘 三菱重工業株式会社, 長崎研究所, 主任
吉原 章 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (40166989)
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キーワード | 光CVD / エキシマ-レ-ザ- / イオン導電体 / 薄膜 |
研究概要 |
光CVD用のエキシマ-レ-ザ-としてルモニクス社製モデルEX-540を購入した。このレ-ザ-は光CVDに最も適する193nmで発振するArFをレ-ザ-媒質に使用し、繰り返し数を10〜200Hzの範囲で変化でき、最大パルスエネルギ-として300mJが得られることが確認された。 このエキシマ-レ-ザ-光を導入できる光学窓を持つ光CVD用の製膜真空チャンバ-として到達真空度が10^<‐4>Torr程度のものを作成した。光CVDを用いた製膜時の真空度は数Torrであり、この到達真空度で十分である。この真空槽にはガス導入装置と基板加熱のためのヒ-タ-が組み込まれている。ヒ-タ-は700℃まで加熱できることが実験的に確認されている。 現在、テトラキス(ジピバロイルメタナト)ジルコニウムとトリス(ジピバロイルメタナト)イットリウムの有機金属化合物を用いてアルゴンガスをキャリャ-として真空製膜槽内で反応させて、ZrO_2-Y_2O_3系超イオン導電体薄膜作成の実験を行っている。有機金属化合物の蒸気圧は温度に対して大きく変化するので、有機金属化合物の保持温度、アルゴンキャリャ-ガスの流量、および真空製膜槽内の酸素分圧などのパラメ-タ-を変化させながら最適な製膜条件を探がしている。 薄膜化しようとしているZrO_2-TiO_2-Y_2O_3イオン導電体について基礎となるバルクとしての特性を評価した。測定試料は各酸化物粉末の固相反応により作成した。この系のイオン伝導度を明らかにするため、酸素分圧を変化させながら直流四端子法により電気伝導度を測定した。更に、この系の酸素透過率を測定することにより、電子伝導性を明らかにした。これらの結果は第8回固体イオニクス国際会議において発表された。
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