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1991 年度 実績報告書

精密制御された鎖構造を持つシリル化ポリオレフィンの合成と表面改質剤への応用

研究課題

研究課題/領域番号 03555194
研究機関東京工業大学

研究代表者

中浜 精一  東京工業大学, 工学部, 教授 (90016410)

研究分担者 山内 伸一  三菱油化(株), 高分子基礎研究所, 主任研究員
市原 祥次  三菱油化(株), 研究部, 主幹
竹中 克彦  東京工業大学, 工学部, 助手 (30188205)
キーワードブロック共重合体 / アルコキシシリル化ブタジエン / 電子顕微鏡観察 / シリカ / シリル化ポリオレフィン / アニオンリビング重合 / 表面改質
研究概要

・ブタジエン-アルコキシシリル化ブタジエンブロック共重合体の合成
分子量と各セグメントの長さの異なる試料を得るために、ブタジエンと2-トリイソプロポキシシリル-1,3-ブタジエンのアニオンブロック共重合を行なった。ヘプタン中sec-Buliを開始剤としてブタジエンを重合させた後、系にカリウムtert-ブトキシドのTHF溶液を加えてからシリル化ブタジエンを重合させると、設計通りの鎖長と1,4-結合を主とするミクロ構造を持ったブロック共重合体が定量的に得られることがわかった。
・ブロック共重合体の水添反応
ブロック共重合体の水添反応は既報の準じた方法によりトルエン中、ウィルキンソン錯体を触媒にして行なった。前述した方法で合成したブロック共重合体中でポリブタジエンセグメントは約95%の1,4-構造を含むため、この部分を選択的に水添することにより、代表的なポリオレフィンである直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)に極めて類似した構造を有するブロック共重合体(シリル化ポリオレフィン)を得ることができた。ブロック共重合体の分子量が高く、かつ、ポリブタジエンセグメントの含量が多い場合には、水添反応が定量的には進行しない系も見られたが、赤外吸収スペクトルの解析から、このような系でも反応率は90%以上であることが明らかになった。
・シリル化ポリオレフィンを含むシリカ/LLDPE複合体の調製
合成したシリル化ポリオレフィンの表面改質能を評価する方法の一つとして、シリカ/LLDPE2成分系、シリカ/シリル化ポリオレフィン/LLDPE3成分系それぞれにおけるシリカの粒子の分散状態を走査型電子顕微鏡を用いて調べた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] T.Ishizone,A.Hirao,S.Nakahama: "Anionic Polymerzation of Monomers Containing Functional Groups.2.Anionic Living Polymerization of 4-Cyanostyrene" Macromolecules. 24. 625-626 (1991)

  • [文献書誌] T.Taki,A.Hirao,S.Nakahama: "Polymerization of Monomers Containing Functional Silyl Groups.9.Anionic Living Polymerization of(4-Vinylphenyl)(N,N-diethylamino)-dimethylsilane" Macromolecules. 24. 1455-1458 (1991)

  • [文献書誌] T.Ishizone,R.Kato,Y.Isino,A.Hirao,S.Nakahama: "Protection and Polymerization of Functional Monomers.15.Anionic Living Polymerization of 2-(3-Vinylphenyl)-1,3-dioxolane and Related Monomers" Macromolecules. 24. 1449-1454 (1991)

  • [文献書誌] T.Ishizone,S.Wakabayashi,A.Hirao,S.Nakahama: "Anionic Polymerization of Monomers Containing Functional Groups.3.Anionic Living Polymerization of N,N-Dialkyl-4-vinylbenzamides" Macromolecules. 24. 5015-5022 (1991)

  • [文献書誌] T.Ishizone,A.Hirao,S.Nakahama,T.Kakuchi,K.Yokota,K.Tsuda: "Protection and Polymerization of Functional Monomers.16.Anionic Living Polymerization of 4-[(Trimethylsilyl)ethynyl]styrene" Macromolecules. 24. 5230-5231 (1991)

  • [文献書誌] Jae-Suk Lee,S.Nakahama,A.Hirao: "A new glucose using microporous enzyme membrane" Sensors and Actuators B. 3. 215-219 (1991)

  • [文献書誌] 中浜 精一: "高性能ポリマ-アロイ" 丸善, 349 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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