本年度、前年度の研究の継続が行なわれた。強相関係においてbi-localな補助場による平均場理論が前年度に展開され、本年度さらに、この方法に基づく非線型励起(ソリトン)である渦解の解析がなされると共に、この方法の妥当性が一次元系で調べられた。これより、以下の事柄が明らかになった。 (i)平均場近似で求められた磁場中の2次元系における渦は磁場Bに依存するエネルギーをもつ。 (ii)電気的に中性の渦や、正電荷叉は負電荷を滞びた渦がある。電荷は整数値からずれる。 (iii)bi-localな補助場による平均場近似は、基底状態のエネルギーについて、大体正しいエネルギーを与える。 (iv)相関関数についても、定性的には良い近似となっている。 (iii)や(iv)の結果は、基底状態の厳密解が既に知られている一次元1/γ^2ポテンシャル系において得られた。
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