研究分担者 |
嶋田 君枝 東京理科大学, 理工学部, 助手 (60110897)
小林 嶺道 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70120186)
長野 東 東京理科大学, 理学部, 講師 (10198343)
島田 茂 東京理科大学, 理学部, 教授 (00000034)
松尾 吉知 東京理科大学, 理学部, 教授 (60103024)
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研究概要 |
本研究は,日本語の数学文に関して,その「基本文体・文法」の把握,理解し難い「難表現」の収集・分析,漢字による「造語法」の仕組みを研究してきた.以下,その3分野に分けて,研究の進行状況を報告する. 1.「基本文体・文法」.定義・定理・証明の記述文を収集し,分析してきた.その結果,日本語には論理語等が予想していた以上にたくさんあることが分かった.そのため,収集物の分析に時間がかかっている.「難表現」研究とも関係するが,曖昧文を構成する仕組みについて,すこしずつ,成果が得られている.定理文等の検証をコンピュ-タにさせることに関しては,入力文中の漢字熟語表現の認識(決定)についての予備実験を行い,成功した. 2.「難表現」.小学校レベルを中心にして調査してきた.教科書の中に,死語とも言えるものが使用されている例をいくつか発見し,文部省の関係者と,それに対する処理方法について検討している.表現が生徒にとって難表現となっている原因についても,いくつかの分析結果を得た. 3.「造語法」.幾何学の範囲での漢字収集,用語収集,アクセントの調査,解説文の執筆が,いずれも,完成している.これらについては,数学専功の学生及び留学生等に読ませ,評価実験を行った. 本年度としては,一番研究が進んだのは「造語法」である.ついで「難表現」で,「基本文体・文法」が,デ-タが多いことが原因で,少々遅れている.
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