研究分担者 |
K.T.A.TAYLOR ロンドン大学, 助教授
E.A.G.ARMOUR ノッティンガム大, 助教授
A.E.KINGSTON クイーンズ大学, 教授
D.S.F.CROTHE クイーンズ大学, 教授
福田 宏 静岡県立大学, 経営情報学部, 助手 (70238484)
佐藤 浩史 お茶の水大学, 理学部, 教授 (10017197)
崎本 一博 宇宙科学研究所, 助手 (60170627)
原 俊介 筑波技術短期大学, 視覚部, 教授 (10091919)
中崎 忍 宮崎大学, 工学部, 助教授 (70041001)
島村 勲 理化学研究所, 原子過程研究室, 副主任研究員 (30013709)
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研究概要 |
本研究の第一の目的は原子衝突理論の精密化である。中崎はクイーンズ大学に滞在して,Kingstonらベルファスト・グループが開発したR行列法をより複雑な系に応用した。その一つは電子と鉄の6価イオンの衝突である。天体プラズマなどでの重要性から計算されたものであるが,81個の状態を考慮したきわめて大がかりな計算である。もう一つはキセノン原子の励起である。これについては相対論効果を考慮した。実験と比較したところ,低エネルギーにおいて新しい共鳴現象を見いだした。本研究の第二の目的は原子衝突理論を新しい衝突系に拡張することである。島村,原はHarstonと共同して[(dtμ)^+-d^+]e_-e_-などのミューオン分子の共鳴エネルギー準位を詳しく計算し,従来の計算では含まれていなかった相互作用の寄与が大きいことを見出した。また原とArmourはかねてから行っていたミューオン分子のオージェ過程の精密計算をまとめ発表した。以上の2件の研究はミューオン触媒核融合の成否に影響を与えることが予想される。なお,島村はArmorと共同で研究していた陽電子と水素分子の衝突についての計算をまとめた。また,この分野における計算機利用法の効率化をはかるため,佐藤はダーズベリ研究所およびベルファスト・クイーンズ大学を訪れ英国における事情を調査した。
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