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1992 年度 実績報告書

高純度のシリコン28の結晶の製造とその熱的性質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04205087
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

荒井 重義  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10087538)

キーワードレーザー同位体分心 / シリコン同位体 / 赤外多光子解離 / ヘキサフルオロジシラン
研究概要

天然のシリコンは92.23%の ^<28>Si,4.67%の ^<29>Siおよび3.10%の ^<30>Siから構成されている。われわれは炭酸ガスレーザーによるSi_2F_6の赤外多光子分解を利用して、シリコンの同位体を高濃縮することを研究した。Si_2F_6の赤外多光子分解の生成物はSiF_4および白色の粉体(Si:F 1:2の組成)であり適切な照射条件のもとで ^<29>Siおよび ^<30>Siは生成物のSiF_4および白色の粉体中に濃縮され、一方 ^<28>Siは未反応のSi_2F_6中に濃縮される。すでに各同位体の濃縮度及び収量と,レーザーの照射波数,レーザーのフルエンス,Si_2F_6の圧力などとの関係を群細に調べ例えばレーザーの照射波数951.2cm^<-1>,レーザーのフルエンス0.25Jcm^<-2>,Si_2F_6の圧力2Torrの条件で生成するSiF_4中に ^<30>Siが50%近くまで濃縮されることを確認した。本研究では ^<28>Siの高濃縮にも注意を払い、レーザーの照射波数954.6cm^<-1>で未反応のSi_2F_6中に ^<28>Siが99.7%にまで高濃縮されることも確認した。続いて高出力の炭酸ガスレーザーと流通系照射装置を組み合わせ、高純度の ^<28>Siを1時間当り0.042molの速度で分離できることを実証した。さらにSi_2F_6を化学的方法で環元してSi_2H_6に変換し、このSi_2H_6の熱分解で、 ^<28>Siが高濃縮された固体シリコンを得る方法を確立している。今後の問題は、さらに分離の規模を拡大し、単結晶を製造できるほど固体シリコンを分離することである。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 飯塚 泰雄: "Catalytic Behavior of Silicon Carbide for Hydrogen Activation" Cat.Lett.14. 75-87 (1992)

  • [文献書誌] 森 朋生: "Formation of Highly Excited Oxygen AtomsO(2p^33p, ^5P)and O(2p^33s, ^5S)in Electron Irradiation of Mixtures of Rare Gases and O_2" Appl.Phys.96. 8258-8266 (1992)

  • [文献書誌] 服部 正人: " ^<13>C-Selective Infrared Multiple-Photon Decomposition Study of CBrClF_2" Appl.Phys.B55. 413-418 (1992)

  • [文献書誌] 山本 崚三: "Thermal and Infrared Multiphoton Decompositions of γ-Butyrolactone in the Vapor Phase" Bull.Chem.Soc.Jpn.65. 3112-3117 (1992)

  • [文献書誌] 城尾 元浩: "Coordination of NH_3 and C_2H_4 onto W(CO)_5 in the Gas Phase" Chem.Lett.2205-2208 (1992)

  • [文献書誌] 森 朋生: "Reactions of Highly Excited Oxygen Atoms O(2p^3 3s, ^5S)with Simple Gas Molecules" J.Chem.Phys.97. 9094-9098 (1992)

  • [文献書誌] 荒井 重義: "実験化学講座11反応と速度の中の「光化学の応用」" 丸善, 14 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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