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1993 年度 実績報告書

行動空間の感性情報処理

研究課題

研究課題/領域番号 04236101
研究機関東京大学

研究代表者

中谷 和夫  東京大学, 文学部, 教授 (00026816)

研究分担者 丸山 欣哉  東北大学, 文学部, 教授 (10004053)
松永 勝也  九州大学, 文学部, 教授 (10036999)
辻 敬一郎  名古屋大学, 文学部, 教授 (20023591)
舘 〓  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50236535)
伊福部 達  北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70002102)
キーワード時空知覚 / 仮想空間 / 巨大システム / バーチャル・リアリティ / 作業能率 / 気配 / 障害物 / 接近後退運動知覚
研究概要

人間という巨大なシステムは環境の予期しない変化にも安定して適応できるために色々な局面で二重構造を採っている。本研究に直接係わるものとして時空知覚の二重構造論がある。我々は「人間にとって時間・空間とは何か」と云う問題を持っており、心身二元論を崩壊させた時間・空間の基本概念に対して心理学と情報学の共同研究によって新しい理解の方向を見いだしつつあると考えている。
[館] 実空間における距離の感覚と大きさの感覚を仮想空間で再現できる仮想空間構築方式を提案し、大学の実験室を仮想空間で表現し構成した。仮想空間内でブロック積み等の作業を課し、この方式の有効性を実験的に検証した。
[松永] バーチャル・リアリティを形成する映像提示装置の分解能と画角が作業能率に与える影響を作業時間を指標にして測定し明らかにした。情報入力系と運動出力系とをひとつのシステムとして評価するために身体の動作に同期して映像を提示する装置を作成した。
[伊福部] 盲人は障害物の存在を気配として捉えているが、気配のもとは障害物による音場の微妙な変化によることを明らかにした。この音場の変化を強調するような盲人用補助装置および音場制御による人工現実感の基礎的知見を得た。
[中谷] 垂直水平錯視に見られる視空間の異方性が奥行き方向にも存在することが運動残効のパラダイムで明らかにされた。接近運動と後退運動で速度知覚の尺度が異なることはエコロジカルな視点から解釈できるが、興奮と抑制の二重構造をもつ速度検出機構の時間特性を中心に情報処理モデルを検討している。
[丸山] 視覚と聴覚の相互作用について選択反応時間と誘発脳波を分析して視覚優位現象を捉え、同時提示の音刺激が光刺激への反応準備を高めることを明らかにした。試行経験を重ねることによって視覚優位がどのように変化するかを検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 中谷和夫: "Big systems and sensibility of space perception." Proceedings of RO-MAN.2. 21-28 (1993)

  • [文献書誌] 伊福部達: "気配のもとを聴覚から探る" 日経サイエンス. 10. 39-46 (1993)

  • [文献書誌] 伊福部達: "バーチャルリアリティ" 共立出版(発刊予定), (1994)

  • [文献書誌] 伊福部達: "人工現実感" コロナ社(発刊予定), (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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