研究課題
(1)『日本荘園データベース』の修正と補充国立歴史民俗博多館で試作中の『日本荘園データベース』のデータについて、読み、比定地、史料などの修正・補充を行なった。また、『鎌倉遺文』31〜42巻収録の関係史料について、新たにカードの作成を行なった。その結果、収録荘園数はテ8700に増加した。(2)『荘園論文目録』の修正と補充国立歴史民俗博物館で試作中の『荘園論文目録データベース』について、修正と補充を行なった。その結果、収録論文数は約3600に増加した。(3)検索結果の地図上への表示を目的とするCDシステムの開発と試用版CDの作成『日本荘園データベース』には荘園の所在地を現在の市町村に比定した「参考市町村」の項目があり、自治体コードを記載している。これを利用して、検索結果を地図上に表示するシステムを開発した。これにより、検索結果を、(i)県別に数値で日本地図に表示、(ii)日本全国を八つの地域に分け、荘・保・牧など荘園の種別を色分けし、その位置をドットで示す、の二つの方法によって地図上へ表示することが可能になった。試行した検索結果によれば、例えば初期荘園が畿内・北限に集中すること、伊勢神宮領は伊勢・志摩・三河・尾張と西日本に偏在すること、熊野神宮領は太平洋岸に集中すること、といった傾向を明瞭にうかがうことができ、荘園研究に新しい視角を開くことが期待される。また、(1)、(2)まパソコン上では別ソフトでしか稼録できなかったが、CD上に登載したことで両者を同時に検索することが可能となったことも大きなメリットである。
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