研究分担者 |
北村 雅夫 京都大学, 理学部, 助教授 (70004489)
松井 正典 九州大学, 理学部, 助教授 (90125097)
山中 高光 大阪大学, 教養部, 教授 (30011729)
武田 弘 東京大学, 理学部, 教授 (50011523)
大政 正明 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30092159)
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研究概要 |
本研究では、鉱物を主とする固体物質について、各分野の研究者が、各自のもつ特技・手法を用いて、物質のマクロからミクロにわたる物質構造,組織,物理的性質などのキャラクタリゼーションを行なうべく、有機的に連絡をとりつゝ、総合的に研究することを目的とする。特に、最近進展してきた対称・結晶群理論や分子軌道法を主とするシミュレーション等の理論的研究も加味し、実験・理論両面の融合をはかることに意義がある。本年は、2年間の総合研究の初年度である。 平成4年11月30日,12月1日の2日間、東京大学の山上会議所で研究集会を開催した。招待講演者3名、分担者8名の研究発表を行なった。これらの講演要旨等は、別刷総合研究中間報告書」にまとめたので、これを参照されたい。 種村のボルノイ解析法、飯島の炭素のナノチューブ、丸茂のオストヴァルトのステップ則を利用した低温型結晶の合成法と相転移の招待満演は分担者に感銘を与え、今後の研究に参考となったと信ずる。 分担者の講演は、それぞれ成果をあげつつあり、来年度の成果が期待できそうである。隕石の原始的コンドライトのマクロ構造とS型小惑星の光学性、Co-Akermniteの変調構造と原子間距離の多様性,圧力誘起非晶質相転移と地球科学的意義,珪酸塩鉱物のMQシミュレーション、天然ダイヤモンド形成史の解明にとって重要な成長形成因の追求、ガーネットガラスのX線解析とMD計算、石英の変形と水の作用、微晶質石英の特徴とX線回折ピーク解析による3種への分類提案など、多岐にわたり成果をあげつゝある。同時にこれらの研究方法,手段など相互に得ることの多いものであった。これは次年度への研究発展のステップとなるものと信ずる。
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