研究課題/領域番号 |
04302047
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
丹保 憲仁 北海道大学, 工学部, 教授 (80001147)
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研究分担者 |
後藤 光亀 東北大学, 工学部, 助教授 (80134013)
湯浅 晶 岐阜大学, 流域環境研究センター, 教授 (10109499)
中村 文雄 山梨大学, 工学部, 教授 (60077203)
住友 恒 京都大学, 工学部, 教授 (20026040)
藤田 賢二 東京大学, 工学部, 教授 (40107529)
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キーワード | 水処理 / 膜分離プロセス / 凝集分離 / 排水処理 / 精密濾過 / 限外濾過 |
研究概要 |
1.自然河川水・湖沼水を原水とする浄水処理に膜プロセスを用いる場合、膜孔径・排除限界分子量や、膜の親疎水性等によってどのように除去性とフラックスが変化するかを経時的実験により検討した。(丹保、藤田、中村、湯浅、亀井) 2.UF膜がMF膜に比して無薬注操作に際して有効であり、分離限界が10,000〜100,000程度のUF膜が固液分離用としてほぼ実用し得ることを明らかにした。親水性の強い膜の方が、フラックス保持能力が優れており、1,000時間を越える運転でほぼ一様のフラックスを保持し続ける。また、短期的に高濁色度の流出によってフラックスが低下しても、逆洗操作を繰り返して運転を継続することによって親水性膜はフラックスをゆっくりと回復する。比較的親水性の弱い膜であってもフミン質類の吸着により親水化が進み、フラックスの経時変化は極めて僅かなものとなる。膜の評価方法について化学的な薬品の使用の機序(丹保)や、空気・水使用洗浄における洗浄機構とその相似率(藤田)の研究を進め、適切な条件を提案した。 3.膜分離の一次側で、微生物を積極的に用いるバイオリアクター法について検討した。(住友、山本) 一次側における微生物によるアンモニアと2-MIBの同時除去について検討し、pH制御によってその両立を可能にし得ることを明らかにした。(住友) 膜法による微生物は標準活性汚泥法に比べて粒径が小さくてよく、硝化活性等を大きく保てることを明らかにした。(山本) 4.埋立地や泥炭地水のように有機質を主成分とする水に対するUF、ルーズRO膜等のプロセスにより除去される成分を計測し、分子量を計測することによってその挙動を明らかにした。(丹保、亀井、尾崎) 5.濾過の抵抗を形成するケーキ膜細孔構造について、粘土系、フミン質系等を対象に検討を行い、その機構と抵抗の相対的な分布等を明らかにし、その低減化のための基礎を提示した。(丹保、中村、亀井、後藤) 6.凝集を行った系についての膜による分離がどのように還元されるか、発生汚泥の量とともに評価した。(丹保、中村、湯浅)
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