研究課題
本研究は、平成4年度から平成6年度まで3か年計画で行うものであり、平成4年度は本研究の初年度にあたり研究の第一段階として各グループで次の調査研究を行った。1.教科書機能に関する理論的研究(Aグループ)「学習材」としての教科書の機能に関する理論的研究を行うため、研究文献、資料等のリスト作成、収集及び整理等を行った。特に、アメリカ等の文献については、ERIC及びUMIデータベースから検索を行った。また、国内の文献についても国立国会図書館NOREN、NDLデータベース(雑誌記事索引、和図書目録)などから文献検索を行った。2.人文社会系及び理数系教科の教授学習過程における教科書の機能の妥当性に関する研究(Bグループ)「学習材としての教科書」の視点から、教科書の機能を実証的に分析・検討するために、児童・生徒及び教師に対する質問紙調査を行った。教科は、国語、社会、算数・数学、理科の4教科、学校段階は、小、中、高校。調査票は、教師用は教科別に4種類、児童・生徒用は、教科別、学校段階別に12種類作成し、全国の小、中、高校148校に調査を依頼した。回収率は学校数で破82%、合計約1万票の調査票を回収した。調査票回収後、分析方法の検討、教科間の調整、自由記述部分の整理など、平成5年度のコンピュータ集計に向けて準備・調整を行った。3.国際比較研究(Cグループ)アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、韓国について、「学習材としての教科書」という視点から国際比較研究を行うため、教科書及びその関係資料等の文献を収集するとともに、一部資料については翻訳を行った。また、平成5年度予定の海外学術調査(別途予算措置)に向けて調査内容の検討等を行った。