イノシトールポリリン酸およびその誘導体の合成

1994 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 04403019
• 研究機関: 愛媛大学
• 研究代表者: 尾崎 庄一郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (80145060)
• キーワード: イノシトールポリリン酸 / イノシトール四リン酸 / ミオイノシトール / イノシトール五リン酸 / ホスファチジルイノシトール三リン酸 / 膜透過 / イノシトール三リン酸 / Z置換基ミオイノシトールポリリン酸

研究概要

1.イノシトールポリリン酸の合成
シクロヘキシリデン-ミオ-イノシトールから出発してD.L-myo-Inositov1、2、4、5-テトラキスポリリン酸の合成をした。酵素を用いることによって、短工程でDとLのミオイノシトール-1、4、5、6-テトラキスポリリン酸の合成をした。2位に置換基のある、1、3、4、5および1、3、4、5、6-ミオイシトールポリリン酸の合成をした。
2.細胞膜を通過できるイノシトールポリリン酸の合成
InPxは、電荷を帯びているので細胞膜を透過できない。このことよりフリーのリン酸基を新油性基でエステル化する必要がある。水酸基にアシル基を導入し、分子全体を新油性にした化合物を合成した。その機能については、現在、活性を調べている。
ホスファチジルイノシトールポリリン酸の合成
光学活性なホスファチジルイノシトール3、4、5-三リン酸、飽和脂肪型の化合物は、合成した。しかし、不飽和脂肪酸については、一歩手前までの段階にきているが最終生成物は、得ていない。

研究成果

• [文献書誌] M.Hirata: "DL-myo-Imositol 1、2、4、5-tetra kisphosphate,a potent amalog of D-myo-Tmositol 1、4、5-triphoshate." Mol pharmacol. 45. 271-276 (1994)
• [文献書誌] S.Ozaki: "Symthesis of 2-Substitufed myo-inositol 1、3、4、5-tetorakisphosphate and 1、3、4、5、6-pentakisphoshate analogs" Bull.Chem.Soc.Jph.67. 1058-1063 (1994)
• [文献書誌] Y.Watanabe: "Synthesi of a phosphatidylinositol 3、4、5-Trisphosphate" Tetrahedron Letters. 35. 123-124 (1994)
• [文献書誌] L.Ling: "Aconvenient chemoenzymatic synthesis of D-and L-myo-inositol 1、4、5、6-tetra kisphosphate" Carbohydrate Research,in press. 259. 307-310 (1994)
• [文献書誌] M.Hashii: "C^<2+>_a Influx evoked by inositol-3、4、5、6-tetrakisphosphate in ras-trans formed NIH/3TS fibroblasts." FEBS Letters. 340. 276-280 (1994)
• [文献書誌] M.Yoshidg: "D-myo-Inositol 1、4、5-trisphosphate-binding proteins in rat hrain membranes" J.Biochem. 115. 973-980 (1994)