研究課題/領域番号 |
04404083
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
飯田 澄美子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (80070671)
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研究分担者 |
近藤 優子 前聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (90245944)
村嶋 幸代 東京大学, 医学部, 助教授 (60123204)
佐藤 玲子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (00255960)
成木 弘子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (30237622)
野地 有子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (40228325)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 都市在住 / 後期高齢者 / 介護者 / 在宅ケア / 看護介入 / 介護負担感 / 対処能力 / 緩衝帯 |
研究概要 |
研究の初年度に当たる平成4年度は、研究計画の立案、および、予備研究に重点をおき、文献検討によって、在宅ケアを行う介護者の介護負担感は、患者の疾病状態や障害の程度に左右され、介護者の拘束感や負担感に影響していることが明らかになった。平成5年度は、これらの経過をふまえ、効果的な看護介入を行うために、東京都中央区に在住する75歳以上の後期高齢者の健康状況、介護状況を把握するために、郵送法を用いた悉皆調査を行った。5,043名のうち、3,409名から回答を得たのち、現在の健康状態が低いレベルの者、および、痴呆症状を有する者、197名(5.8%)をスクリーニングし、その介護者に訪問面接調査を実施し、介護を提供する家族の負担感・精神身体状況・社会資源の活用等との検討を行った。110名の有効回答を分析し、介護負担感では情緒的消耗が最も多く見られ、次いで離人化や自己達成感低下が見られた。平成6年度は、平成5年度の成果をふまえ、対象となる要介護者・家族にとって必要なケアを家庭訪問を通して介入を行い、観察およびインタビュウにより、介護負担感を構成する要素として、以下、介護者の機能・介護補助者の機能・専門職の機能・ケアシステムの機能の4点を抽出した。介護者の機能以外を、緩衝帯と位置づけ、緩衝帯が機能することによって介護者の対処能力が高まり、その結果、介護負担が軽減すると考えられた。今後、家族の介護負担を軽減するためには、負担感を構成する要素や構造を多角的にアセスメントし、介護者が様々な資源を活用し心理的ストレスに効果的に対処できるように、情報提供や教育する機能が求められる。介護者の対処を促す方法に関する専門職の研修の充実が必要であることが示唆された。
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