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1992 年度 実績報告書

腎癌における肝細胞増殖因子(HGF)の発現の分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454400
研究機関東京大学

研究代表者

東原 英二  東京大学, 医学部(病), 助教授 (00092312)

研究分担者 森山 信男  東京大学, 医学部(病), 講師 (80143501)
上條 利幸  東京大学, 医学部(病), 助手 (50233937)
堀江 重郎  東京大学, 医学部(病), 助手 (40190243)
キーワード腎癌 / 肝細胞増殖因子 / HGF / メッセンジャーRNA / インターフェロンα
研究概要

本研究は,腎癌の発生および進展に,肝細胞増殖因子(HGF)が関与しているか検討することを目的し,研究期間は,平成4年〜5年の2年間である。平成4年度においては,先ずヒト腎癌手術検体を用いて以下の実験を行った。(1)腎癌組織および,正常腎組織よりタンパク質を抽出し,抗HGFポリクローナル抗体によりWestern Blotを行い,腎癌組織にも,HGFの存在を確認した。また免疫組織染色(ABC法)によりHGFを病理標本により染色したところ腎癌組織においては,細胞内にdiffuseに強く染色された。一方正常腎組織においては,多球体メサンジウム細胞,近伝尿細管二反に染色が認められた。これは,担癌状態においてはHGFが,癌組織のみならず正常組織にても先進している可能性を示唆している。(2)腎癌組織および正常組織よりメッセンジャーRNAを抽出し,northern Blotを行い,HGFメッセンジャーRNAの発現量を検討した。メッセンジャーRNAの発現量は検体により差があったものの,癌組織においてはHGFメッセンジャーRNAの発現を確認した。(3)ヒト腎癌由来の培養細胞種であるACHN細胞を用い,インターフェロンαによるHGFの発現調節を調べた。ACHN細胞数は,インターフェロンα投与により用量依存的に減少したもののHGFに対する反応性は保たれており,メッセンジャーRNAレベルにおいては,インターフェロンαはHGFメッセンジャーRNAを減少させなかった。このことは臨床においてインターフェロンαの奏効率が低いことと関連づけられると思われた。(4)腎癌患者につき血中HGF濃度を測定したところ,全体的に正常人より高い傾向があったが有意差はなく,また転移巣の有無や大きさにも関係しなかった。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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