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1993 年度 実績報告書

周波数安定化・狭線幅・連続同調可能半導体レーザ装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04554011
研究機関京都大学

研究代表者

北野 正雄  京都大学, 工学部, 助教授 (70115830)

研究分担者 高橋 信行  京都大学, 工学部, 助手 (70206829)
中島 將光  京都大学, 工学部, 助教授 (60025939)
小倉 久直  京都大学, 工学部, 教授 (50025954)
キーワード半導体レーザ / 波長可変レーザ / 周波数安定化レーザ / 狭線幅レーザ / 無反射膜
研究概要

本研究の目的は半導体レーザを外部共振器を用いて発振させ,高分解分光などの実験に適した周波数安定,狭線幅,連続同調可能なレーザ装置を開発することである.
半導体レーザを外部共振器で動作させるため結晶端面にSiO無反射膜を蒸着した.残留反射率を厳密に極小化するため,発振出力のモニターの感度を向上させるとともに,記録紙上に経時変化を記録し,極小点が予測できるように工夫した.その結果,連続同調の優れた素子を再現性よく製作できるようになった.
一方で外部共振器を試作した.まず,各自由度の感度を調べるために安定性を犠牲にして,多くの自由度が調節できる構造のものを作成した.その後に,不要な自由度を固定した機械的に安定なものを設計製作した.
蒸着を施した半導体レーザと外部共振器を組み合わせることで,25nm以上にわたって連続波長可変なレーザシステムを構築できた.波長可変性のデモンストレーションとして,1つのレーザでカリウムとルビジウムそれぞれのD線に同調できることを確認した.
また,レーザ冷却したルビジウム原子の吸収分光を行なったところ,非常に細い吸収線を観測することに成功し,レーザ発振線幅が狭窄化されていることも確認された.
実験と平行して,外部共振器半導体レーザの理論モデルをつくり,実験で得られた発振特性との比較を行なった.
以上のように,市販の安価な半導体レーザを用いて,周波数安定,狭線幅,連続同調可能なレーザ装置を実現する方法を開発することが出来た.
研究結果は94年春の物理学会で発表するとともに,論文としてまとめる予定である.

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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