研究課題/領域番号 |
04555122
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
楠見 晴重 関西大学, 工学部, 助教授 (70158880)
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研究分担者 |
木村 宏一 (株)機動技研, 研究員
井上 博幸 (株)機動技研, 研究員
西田 一彦 関西大学, 工学部, 教授 (20067581)
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キーワード | 層別沈下 / 沖積層 / 洪積層 / 永久磁石 / 磁気抵抗素子 / 現場計測工法 / 人工島 |
研究概要 |
本年度は、主に神戸市六甲アイランドの一区画において、深度約120mの観測孔で得られた測定結果の解析を主に行った。A観測孔は、全く地盤改良が施されていない場所で、B観測孔においては、沖積層の上部がサンドドレーンによって地盤改良された区域である。A観測孔の計測結果から、沖積粘土層が最も沈下量が大きく、全沈下量の約82%を占めている。この沖積粘土層を上層、下層の2層に分割して、それらの沈下傾向を比較すると、ほぼ類似した変化がみられた。これに対して、B観測孔の沖積粘土層は、同じ期間のA観測孔の沖積粘土層と比べると、その沈下量は約半分となっている。また、B観測孔の沖積粘土層を上下2層に分割して、それらの沈下傾向を比較すると、地盤改良が施された上層の沈下が明らかに小さいことが認められ、下層の沈下量の約3分の1程度の値となった。 両観測孔の洪積粘土層に関しては、B観測孔周辺部には、高層建築物が多く存在しており、その支持層は洪積粘土層の上部にあるN値が50以上の洪積砂礫層としている。そのため、B観測孔における洪積粘土層の沈下量は、A観測孔の洪積粘土層の沈下量の約2.7倍程度となっている。洪積粘土層の沈下の機構については、種々な見解があるが、大きな重量構造物が建設される場合には、洪積粘土層の沈下についても考慮する必要があるものと思われる。 また、今年度は最も大きな沈下を示した、沖積粘土層における沈下の将来予測について、実測値を基にして行った。沈下計測した値を用いて、沈下の将来予測を行う手法は、双曲線法、浅岡法、星埜法等あるが、本年度はこれらの手法について比較検討するとともに、期間を分割して沈下予測を行い、最終値と
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