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1993 年度 実績報告書

高感度三次元蛍光ストップドフロー装置の開発と抗原抗体反応解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 04557114
研究機関京都大学

研究代表者

折井 豊  京都大学, 医学部, 助教授 (60028149)

研究分担者 長村 俊彦  (株)ユニソク, 研究員
キーワード蛍光ストップドフロー / 高感度蛍光検出 / イメジインテンシファイアー / スペクトル三次元表示 / 抗原抗体反応
研究概要

前年度は、512本の蛍光スペクトルを10ミリ秒の時間分解能で連続記録する装置を組み立てた。励起は150Wのキセノンランプの白色光を用いたが、この方式では時間分解能をさらに向上させることが困難であることが判明した。そこで連続光による励起に変わり、フラッシュランプ励起で時間当たりの蛍光強度を高めることを試みた。励起に用いたのは、浜松ホトニクス、L-4633キセノンフラッシュランプで、パルス幅は1マイクロ秒である。反応2液を混合後、もしくはレーザー励起で反応を開始させ、連続可変の遅延回路により1ミリ秒刻みで遅延時間を決定し、パルス照射で蛍光励起する方式である。遅延時間を変化させて、連続173本の蛍光スペクトルの記録が可能となった。
記録した蛍光スペクトルの表示は、波長、反応時間、蛍光強度をそれぞれ座標軸とする3次元表示、または蛍光強度を色に変換した等高線表示で行うこととして、そのための解析プログラムを、GAUSS、MAPLE、SPYGLASS、IDLなどのTOOLを用いて開発した。これにより単に蛍光スペクトルの時間変化のみならず、スペクトルを複数の成分に分解して、その時間変化として表示することも可能になる。
さらに一定波長における蛍光強度の時間変化を蛍光ストップドフロー法により追跡するためのソフトを開発し、時間変化のパラメータの決定が容易に行われ得るようにした。
蛍光性抗体については、抗原としてメタロチオネインを用いることにして、ポリクロナル抗体を単離して、それに蛍光性標識を結合させるべく、現在その作業に取り組んでいる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Isogai,Y.,Iizuka,T.,Makino,R.,Iyanagi,T.,& Orii,Y.: "Superoxide-producing cytochrome b.Enzymatic and electron paramagentic resonance properties of cytochrome b_<558> purified from neutrophils" J.Biol.Chem.268. 4025-4031 (1993)

  • [文献書誌] Orii,Y.: "Immediate reduction of cytochrome c by photoexcited NADH:Reaction mechanism as revealed by flow-flash and rapid-scan studies" Biochemistry. 32. 11910-11914 (1993)

  • [文献書誌] Miki,T.,Miki,M.,& Orii,Y.: "Membrane potential-linked reversed electron transfer in the beef heart cytochrome bc_1 complex reconstituted into potassium-loaded phospholipid vesicles" J.Biol.Chem.269. 1827-1833 (1994)

  • [文献書誌] Poole,R.K.,Ioannidis,N.,& Orii,Y.: "Reaction of the Escherichia coli flavohaemoglobin(Hmp)with oxygen and reduced nicotinamide adenine dinucleotide:evidence for oxygen switching of flavin oxidoreduction and a mechanism for oxygen sensing" Proc.Roy.Soc.London. (印刷中).

  • [文献書誌] 折井 豊: "NAD(p)・ラジカルを用いたチトクロム酸化酵素の還元" 生化学. 65. 774 (1993)

  • [文献書誌] 折井豊・三木俊明・柿沼カツ子: "好中球シトリロムb-558の光励起NAD(p)Hによる還元" 生化学. 65. 945 (1993)

  • [文献書誌] 折井 豊(共著): "蛋白質の時代(電子伝達系酵素のダイナミックス)" 共出出版社(印刷中), (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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