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1992 年度 実績報告書

腸管に入った神経堤細胞は何に分化するのか?

研究課題

研究課題/領域番号 04670020
研究機関愛媛大学

研究代表者

竹内 京子  愛媛大学, 医学部, 助手 (80116954)

研究分担者 絹谷 政江  愛媛大学, 医学部, 助教授 (60035491)
キーワードニワトリ・ウズラキメラ / 腸管 / 神経堤細胞 / 腸管神経叢 / 平滑筋細胞
研究概要

ウズラ細胞を不変のマーカーとして細胞の起源、移動、分化について解析出来るニワトリ・ウズラ胚間移植実験系を用いることによって、腸管に入った神経堤細胞の分化について調べた。迷走神経域(体節1〜7レベル)のウズラの神経管を、ニワトリの同位置に移植し、孵卵を続け、経時的にウズラ細胞の移動および分化を追った。その結果、孵卵4日目から十二指腸にウズラ細胞が出現し始め、以後、時間が経つにつれて尾部の腸管にウズラ細胞が出現することがわかった。予定腸管神経叢域に出現するウズラ細胞の数は孵卵6〜8日の間に増加し、孵卵8〜9日では細胞の大きさや形態から神経細胞とグリア細胞の区別が可能となった。孵卵14日目になると、腸管の絨毛や筋層および腸管神経叢の分化は、ほぼ生後のものと変わらなかった。この頃から、輪走筋内のウズラ細胞が顕著となった。この筋層に存在するウズラ細胞は、平滑筋細胞に類似している紡錘形で扁平なものと、やや丸みを帯でたものの2種類であった。平滑筋細胞に類似した細胞は、ほとんど全腸管に存在したが、上位腸管の方が下位腸管に比べて多いように思われた。それは、輪走筋の粘膜下層に面した内層や、輪走筋内を横切るように存在した。この筋層に存在する神経堤細胞が平滑筋細胞かどうかを調べるために、現在、電子顕微鏡による観察、および、平滑筋細胞抗体での染色を準備中である。また、ZnI_2-O_sO_4法、チオコリン法、神経細胞やグリア細胞の抗体染色法などを用いることによって、腸管神経叢の立体的構造が明らかとなった。この神経堤細胞由来の腸管神経叢と、同じく神経細胞由来の平滑筋層に存在する細胞との関わりについても、現在、検討中である。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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