研究課題/領域番号 |
04670975
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
吉原 秀高 大阪市立大学, 医学部, 助手 (10220716)
|
研究分担者 |
西阪 誠泰 大阪市立大学, 医学部, 助手 (10240954)
池本 慎一 大阪逓信病院
和田 誠次 大阪市立大学, 医学部, 講師 (20158695)
|
キーワード | マウス / MBT-2 / IFN-γ / 腫瘍傷害活性化マクロファージ / 抗腫瘍効果 / 病理組織学的検討 |
研究概要 |
まず、C_3H/HeJマウス由来膀胱腫瘍細胞であるMBT-2を6〜8週齢C_3H/HeJマウスの右大腿部の皮下に5×10^6個移植し、径が10×10mmに増殖した移植腫瘍を作成しこれを対象とした。この腫瘍への局所投与として、生食投与(A群)、IFN-Υ単独投与(B群)、IFN-Υ+IFN-Υ誘導担癌マウスの腹腔マクロファージ投与(C群)を施行した。IFN-ΥはマウスリコンビナントIFN-Υを使用した。A群は連続5日間投与を2週間施行した。腫瘍は増殖を続け、平均28日で宿主は死亡した。B群連続5日間、IFN-Υを5×10^2U/mouse投与した。腫瘍は中心部壊死をおこし一旦縮小したが再び増殖し、平均48日で宿主は死亡した。C群は1、3、5日目に5×10^2U/mouseのIFN-Υで誘導した担癌マウス腹腔マクロファージ1×10^6個をIFN-Υ5×10^2U/mouseとともに2週間投与した。やはり、腫瘍は中心部壊死をおこし一旦縮小したが再び増殖し、平均50日で宿主は死亡した。生存日数はB群、C群がA群に比し明らかに延命しているが、B群とC群には有意差はない。従って、B群、C群の延命効果はIFN-Υ自体による可能性がある。これをHE染色で検討すると、A群はTILや単球の出現は認め難く、B群、C群でも僅かに認める程度であった。またモノクローナル抗体の染色による検討でもA群ではマクロファージの存在やMHCクラスIIの発現は認められなかった。一方B群、C群でも明らかな陽性所見は得られていない。そこで現在B群C群の追加実験とともに、新たにLPSとIFN-Υによる誘導担癌マウス腹腔マクロファージを使用し、さらに強い腫瘍傷害活性をもつマクロファージによるin vivoでの抗腫瘍効果を検討中である。
|