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1994 年度 実績報告書

認知の発達

研究課題

研究課題/領域番号 05206113
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

渡辺 茂  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30051907)

研究分担者 土居 道栄  奈良女子大学, 文学部, 教授 (20116289)
松沢 哲郎  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (60111986)
實森 正子  千葉大学, 文学部, 教授 (80127662)
濱中 淑彦  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (50026879)
室伏 靖子  立命館大学, 文学部, 教授 (80027482)
キーワード認知 / 脳 / 比較研究
研究概要

本年度は動物の社会的認知、高次認知機能、および人間の認知機能について以下のような成果をあげることができた。
1)社会的認知については、渡辺らが種認知の発達的研究を人工孵化させたウズラでおこない、孵化後一定期間を隔離飼育すると特定種に対する好みは形成されないが、自種以外の種でも一緒に飼育されるとその種がウズラよりもすきになることを明らかにした。さらに、ヒナをウズラと他の種の両方と一緒に育てると、自種であるウズラに対する好みが形成されることを示した。また、室伏らはオペラント条件づけにより、ハトの性弁別が可能であることを示した。
2)認知機能については、渡辺がハトにおける新奇な角度で物体を見た場合の対象の同一性認知の実験を行い、刺激が熟知したものか、そうでないものかで同一性認知が異なることを示唆した。また、実森は多型概念の獲得を人間とハトで比較し、人間でも獲得が可能な場合があることという結果を得た。松沢はチンパンジーがある場面で習得された関係概念が他の場面でも利用できることを示唆した。
3)人間の研究では土居が質問紙を用いて、1才から3才の幼児の類似性判断を分析し、その発達的特徴の基礎資料をえた。さらに、浜中らは進行性失語の病態を脳梗塞性失語の場合と比較し、進行性失語の特殊性を明らかにした。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 吉田伸一・濱中淑彦・中嶋ら: "進行性失語と脳梗塞性失語の比較・検討" 神経心理学. 16. 68-76 (1994)

  • [文献書誌] Watanabe,S.et al: J.Exp.Anal.Behav.(in press). (1995)

  • [文献書誌] 渡辺茂: "比較認知科学から比較認知神経科学へ" 科学. 64. 225-232 (1994)

  • [文献書誌] Furuya,I.,Inada,S.Watanabe,S.: "The matching law in the hamster" International J.Comparative Psychology. 7. 53-60 (1994)

  • [文献書誌] Wakita,Kawamura,Watanabe: "Hoarding behavior in the Pigeon" Behavioural Processes. 31. 167-176 (1994)

  • [文献書誌] Burlongan,& Watanabe: "Failure to discviminate conspecifics in a my gdaloid lesioned mice" Pharmacol.Biochem.& Behavior. 48. 677-680 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺茂: "認知の起源をさぐる" 岩波書店, 170 (1995)

  • [文献書誌] Matsuzawa,T.: "Chimpanzee culture(McGrew,W.et al Eds)" Harvard Univ.Press, 25-28 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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