研究課題/領域番号 |
05270103
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 亀代次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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研究分担者 |
森田 隆 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (70150349)
塩見 忠博 放射線医学総合研究所, 遺伝研究部, 室長 (40162573)
中村 健司 九州大学, 生体防禦医学研究所, 助手 (90253533)
續 輝久 九州大学, 生体防禦医学研究所, 助教授 (40155429)
中鶴 陽子 東京大学, 医学部, 助手 (00237314)
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キーワード | 色素性乾皮症 / DNA修復 / 活性酸素 / 発がん / 突然変異 / アルキル化剤 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス |
研究概要 |
遺伝子ターゲティング法により樹立されたXPA遺伝子欠損マウスは、形態上、行動上明らかな異常を示さず、生殖能も保持していたが、ヌクレオチド除去修復能はほぼ完全に欠損していた。また、低線量UVBの連続照射により、非常に高頻度で皮膚がん(扁平上皮癌)を発生する事が明らかになった。UV皮膚発がんの多段階機構を解析する上で、XPA遺伝子欠損マウスがよいモデルになる事が示唆された。さらに、XPA遺伝子欠損マウスの脳は有意に小さい事がわかり、神経病理学的には異常はなかったものの、色素性乾皮症患者における小頭症解析のモデルになる事も示唆された。ada遺伝子を導入したトランスジェニックマウスでは自然発生肝腫瘍の発生率に変わりはなかったが、肝癌の割合が高かった。8-oxo-dGTPaseおよびO^6-メチルグアニン-DNAメチルトランスフェラーゼの遺伝子を欠損したマウスを樹立した。いずれのマウスもメンデル遺伝形式に添って生まれたが、後者のマウスではその体重が野性型マウスより15%小さく、アルキル化剤MNUに対して強い高感受性を示し、例えば、骨髄系が強く抑制された。XPG遺伝子の一部を欠損したマウスを樹立した。このマウスは発育異常を示し、離乳前に死亡する事が明らかになった。この結果は、XPG遺伝子がヌクレオチド除去修復のみならず他の生命維持機構にも必須である事を示唆する。Rad51のマウスホモログをクローニングし、そのダブルノックアウト細胞が致死性である事を見つけた。in vivoでの体細胞突然変異を検出するrpsLトランスジェニックマウスにMNUを投与すると、G→Aトランジション突然変異が脾、胸腺、肺、肝で有意に上昇した。
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