研究課題/領域番号 |
05270104
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 亀代次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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研究分担者 |
関口 睦夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00037342)
山泉 克 熊本大学, 医学部, 教授 (70107093)
内海 博司 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (20025646)
安井 明 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60191110)
花岡 文雄 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (50012670)
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キーワード | DNA修復 / 遺伝子クローニング / 色素性乾皮症 / 光回復酵素 / X線構造解析 / ミスマッチ修復 / 遺伝子ターゲティング / ノックアウトマウス |
研究概要 |
高等真核生物の遺伝情報維持の分子機構を解析するため、 1)修復酵素の構造と機能、 2)遺伝情報維持の制御機構、 3)遺伝情報維持機構の欠損あるいは亢進したモデルマウスの作成と個体形への影響、 の3課題について計画研究班を組織し重点的に研究を推進すると共に、新しい発想や方法で研究に取り組んでいる研究者を公募し、総合的な視点から研究を推進した。平成7年6月12日〜15日、仙台市郊外において合同班会議を開催した。各班員が30分ずつ成果と研究計画を発表し、評価委員による評価を受けると共に、班員相互による質疑応答を行った。8月にはニュースレターを発行し、班員のプロフィール、研究計画などを掲載し、班員間の交流に役立てた。平成8年1月22〜23日、大阪で、公開シンポジウム「遺伝情報維持の分子機構」を主催した。本領域の班員が演者となりそれぞれの成果を発表した。本年度の主な研究成果は以下のようにまとめる事ができる。 1)ラットカンガル-のピリミジンダイマー光回復酵素の遺伝子、ショウジョウバエの(6-4)光回復酵素の遺伝子をクローニングした。大腸菌MutM遺伝子のヒトホモログをクローニングした。UV損傷を認識してその5′側を切る新しい酵素およびその遺伝子を単離し、切断機構を解明した。ラン藻の光回復酵素、AlkA、RuvC蛋白質のX線構造解析を終了した。 2)酸化的DNA障害として、2-ハイドロオキシアデニン、グリオキサールが同定され、新しい突然変異の機構が予想された。ヒトミスマッチ修復遺伝子MSHをクローニングし、その発現が一部の造血腫瘍で減少していた。 3)XPA欠損マウスでは、UV照射により高頻度に皮膚癌が発生した。XPG、MGMT、8-oxo-dGTPase遺伝子欠損マウスを樹立し、その病態を解析した。
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