研究課題/領域番号 |
05278108
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
浦野 紘平 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60018009)
|
研究分担者 |
鈴木 正康 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (70226554)
前田 泰昭 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80081438)
中崎 清彦 静岡大学, 工学部, 助教授 (70180263)
前田 滋 鹿児島大学, 工学部, 教授 (90041566)
迫田 章義 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30170658)
|
キーワード | 埋立地 / メタン回収 / 先端産業 / 重金属 / コンポスト / 微生物農薬 / 有害ガス / 毒性センサー |
研究概要 |
本研究では、原理、システムまたは評価方法などが従来と異なる技術をとりあげ、21世紀に利用可能な先導的な物質循環・環境保全技術の芽を創生する。本年度は、以下の成果が得られた。1)新しい吸着システムによる嫌気分解ガスからの低濃度メタンの分離回収技術について、ピストン駆動型超高速吸着脱離サイクル法の基礎実験を行い、従来法の10倍程度の処理容量があることを確認した。また、基礎特性を数理解析し、メタンを回収する場合のシミュレーションを行った。2)微生物濃縮システムによる先端産業排水からの重金属の除去・回収技術について、クロレラのアンチモンに対する耐性と畜積挙動および細菌のタリウムに対する耐性と畜積挙動を調べ、排水処理への応用可能性を考察した。 3)微生物システムによる有機廃棄物からの農薬生産技術について、各種コンポストから芝病原菌抑制細菌N-41株を単離し、さらに薬品耐性をもつN4-1株の自然突然変異株を誘発させ、増殖させた。また、これを廃棄物に植種してコンポスト化して増殖特性を調べた。 4)氷霧を利用した有害排ガスの分解・除去技術について、氷結過程における亜硝酸イオンの酸化反応促進効果を測定し、その機構を解明し、排ガス処理へ応用の可能性を検討した。また、炭酸ガスの硫黄化合物による還元でアルコールを生成する反応の可能性を検討した。 5)微生物を利用したバイオセンサーによる毒性の実時間計測技術について、毒性添加にともなう真性粘菌の呼吸活性と原形質流動性、酵母の解糖系の代謝振動、発光性細菌の発光強度などの変化に基づく毒物センサーの可能性を検討し、それぞれの特徴を明らかにした。 6)水中の遺伝子毒性物質の評価と除去・無害化技術について、飲料水中及び各種排水中の変異原性物質を吸着樹脂カラムで分離濃縮し、簡易で正確に多種・微量汚染物質の遺伝子毒性を評価する分離濃縮技術、毒性試験条件及び定量評価方法を標準化し、実際の水への適用性を検討する。
|