研究分担者 |
四柳 嘉章 漆器文化財科学研究所, 所長
橋本 澄夫 石川県立埋蔵文化財センター, 所長
吉岡 康暢 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 教授 (60183696)
広岡 公夫 富山大学, 理学部, 教授 (30029467)
前川 要 富山大学, 人文学部, 助教授 (70229285)
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研究概要 |
平成5年度は,研究目標を達成するために,研究打ち合せ会議を6月と11月に実施した。ここにおいては,北陸中世の都市・町・村を研究するための基礎となる住いについて研究討議をおこなった。これによって,中世北陸の住いが全国的に見ても規模が大きいものであること,地下を掘りくぼめた竪穴状の施設は東日本に多い竪穴工房のような独立した建物ではなく,広い総柱建物(地上式の大型建物)の付属施設であることが多いことなどが明らかとなった。これらの成果は,東西日本の接点にある北陸社会の特質の一端を明らかにするものである。 また同時に,北陸中世社会史を研究するために必要な住い以外の分野についても,以下のように各研究分担者が分担して集成作業を行なった。 1.住いと対になるものとしての埋葬資料の集成。 2.一般の集落と異なるものとしての,都市・町・城館資料の集成。 3.海辺の生産としての,漁業・塩業資料の集成 4.山の生産としての,窯業・製鉄・製炭資料の集成。 5.宗教的側面を示すものとしての非鉄金属器資料の集成 6.各種容器に付着する物質の自然科学的分析。 7.遺跡遺物についての自然科学的分析。 8.関連文献資料の集成。 これらの集成の成果については,次年度に研究会を開催して討議する予定である。
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