研究課題/領域番号 |
05301071
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木戸 蓊 神戸大学, 法学部, 教授 (30030612)
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研究分担者 |
平野 健一郎 東京大学, 教養学部, 教授 (40012463)
五百籏頭 真 神戸大学, 法学部, 教授 (10033747)
松下 洋 神戸大学, 大学院国際協力研究科, 教授 (60065464)
初瀬 龍平 神戸大学, 大学院国際協力研究科, 教授 (40047709)
木村 修三 神戸大学, 法学部, 教授 (50153193)
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キーワード | ポスト冷戦 / 国際変動 / 日本 / ODA / 国際協力 |
研究概要 |
本研究の目的は、冷戦構造崩壊後に根本的見直しを迫られている日本のODA政策を、ODA原則の確立、援助内容の充実、対象地域の拡大の三つの側面から、再検討することであった。本研究においては、研究会が4回にわたって開催され、山谷清志(広島修道大学法学部助教授、研究分担者)、松本繁一(前アジア経済研究所理事)、柳原透(法政大学経済学部教授)、城山英明(東京大学法学部講師)の各氏による報告及び研究会の参加者による討論が行われた。尚、報告の中心的な内容は、各々、ODAにおけるプロジェクト・サイクル、日本のODAにおける変遷と展開、日本のODAにおける外圧への対応と自己主張、国際機関によるODAの実態と受入国側の対応である。 その結果、研究途上ではあるが、以下の知見が新たに得られつつある。前記の三つの側面に沿ってみると、第一のODA原則の確立に関しては、これまでに比較的に閉鎖的であった日本社会においては、国民を納得させ得るような原則の確立が特に必要とされるのではないかという点が明らかにされた。次に、援助内容の充実については、ODAの政策過程に対するプロジェクト・サイクル論、特に行政評価に関する研究の適用の重要性、そして、受入国側への評価技術の移転の必要性が指摘された。最後に、対象地域の拡大については、日本の地域的特性を活かし、アジアに力点を置くべきか、それとも地域差をつけずに援助地域を拡大すべきかに関して議論がなされた。 尚、今後は、援助対象地域に関する問題点を中心に、議論を更に深化させつつ、より具体化させる予定である。
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