研究概要 |
乗り物酔いの発症メカニズムを解明するための基礎研究を行い,以下の成果を得た。 1.低周波動揺に暴露された被験者の生理的反応(脳波,心電図)を計測し,生理的反応から乗り物酔いの発症過程を評価できる可能性があることを明らかにした。 2.乗り物酔いの発症を顔面表情から評価するための手法を提案した。 3.SD法を用いたアンケート調査の解析結果より,主観的,感覚的な乗り物酔いや乗り心地の評価には,階層型ファジィ積分モデルが有効であることを明らかにした。 4.乗り物酔いの発症に影響を及ぼすと考えられる内的要因として,ライフスタイルからみた健康度,性格・行動尺度,ストレス度,船酔い耐性度,身体的健康度を採り上げ,これらと乗り物酔いの発症には関連があることを明らかにした。 5.旅客カ-フェリーに乗船し,実際の動揺環境下における脳波,心電図の計測を行った。更に,一般の乗客に対して乗り心地に関するアンケート調査を実施した。
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