研究課題/領域番号 |
05451150
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
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研究分担者 |
日野 圭子 筑波大学, 教育学系, 助手 (70272143)
宮崎 樹夫 筑波大学, 教育学系, 助手 (10261760)
磯田 正美 筑波大学, 教育学系, 講師 (70212967)
清水 静海 筑波大学, 教育学系, 助教授 (20115661)
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キーワード | 学校数学 / 多様化 / 指導と評価 |
研究概要 |
学校数学における授業で大切なことは、指導と評価が一体化することである。そこでの授業における教師の評価は重要である。そこでは、多様な学力と興味を持っている子どもに対して、教師が適切な評価を与え、子ども自らが自力で解決できているかどうかのチェックと指導の工夫をすることであり、そのために現場の先生方との協力研究を継続して行ってきた。 そこでは、まず指導を、簡単に表現すれば、「生徒」と「数学」の両方を『調和よく発展』させる展開である。ここでの重要なアイデアは、一人ひとりの子どもに適した数学を、いかに提示するかというこである。例えば、ここでの指導では「一つの答え」や「正しい答え」を必ずしも要求しないで、むしろ、現実の多様な問題をいかにして定式化していくか、または定式化されたものにどのような道具、例えば、電卓やコンピュータを用いて、定式化したりするなど、時と場に応じて道具や手段を適切に選択し、いかにうまく目的を達成するかの能力が必要である。この点に関しては今後の課題として継続しながら学習を累積して行くこととした。他方、多様な指導の研究では、子どもの関心や興味など幅広い個人の性格と深く関わっているので、指導と学習をセットにして個人関心と発達の関係で考察することが必要であることが分かった。 今後、指導と評価の研究で解明することは、指導の内容と子どもの理解や定着を図るための変数を確定し、それら変数間の最適化を図るための尺度(物差し)を決定することが必要である。そして、この研究は、従来からある答えが一意で固定化した『閉じた』問題と、申請者が主張する『開いた』問題との間に存在する、最適な条件を指導と評価の関数で示するところに特徴がある。
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