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1994 年度 実績報告書

オブジェクト指向による地震都市防災システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05452249
研究機関九州大学

研究代表者

多賀 直恒  九州大学, 工学部, 教授 (40023080)

研究分担者 福和 伸夫  名古屋大学, 工学部, 助教授 (20238520)
キーワードオブジェクト指向 / 地震防災 / データベース / 計算工学 / ワークステーション / 地盤情報
研究概要

本年1月17日に発生した兵庫県南部地震による被害に代表されるように「地震時の建築物の挙動予測ならびに地震時の都市防災システムの構築」は現在最も重要なテーマであり,これは,本研究が当初より主目的としているものである。本研究で指向しているオブジェクト指向による地震防災問題の統合化はリアルタイム防災工学や危機管理問題を解決することのできる有用な道筋である。
本年度は平成5年度に導入した国土数値情報・歴史地震の震源情報・国内の活断層・名古屋市内のボーリングデータをデータベース化し,OODBMSソフトであるVERSANTを利用してオブジェクト指向の枠組みの中で利用可能なシステムを構築した。当初の予定では地震記録のデータベース化も実施する予定であったが,強震観測を行っている実施機関から年度内に記録を取得することができず,データベース化は未完の状態である。これに変わって,名古屋大学キャンバスを対象に,よりミクロな振動環境を推定することを目的として,建物構造情報,地盤情報を収集,データベース化すると共に,学内20カ所の地盤・建物の常時微動計測を実施し,微動レベルの振動記録のデータベース化を図った。さらに,振動記録をオブジェクト指向の枠組みの中で分析するツールを作成すると共に,周波数領域におけるサブストラクチャー法を活用した振動解析システムをオブジェクト指向により実現した。また,名古屋市内の80万戸の建物データを課税台帳を元にデータベース化しており,現在,住所情報と緯度経度情報とを変換するシステムを構築中である。なお,兵庫県南部地震を契機として,被害情報・新聞情報をデータベース化し,本システムに活用できるよう準備を整えつつある。このように,本研究の最終ターゲットを視野に入れつつ,各々の問題を解決すべく研究を行っているのが現状である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 石田 栄介,他3名: "オブジェクト指向による構造物-地盤系の地震応答解析に関する研究-表層地盤システムへの適用" 日本建築学会学術講演梗概集. B構造I. 481-482 (1994)

  • [文献書誌] 福和 伸夫,他3名: "オブジェクト指向の構造物-地盤系の地震応答問題への適用に関する研究" 第9回日本地震工学シンポジウム. 703-708 (1994)

  • [文献書誌] 石田 栄介,他4名: "都市地震防災支援のためのオブジェクト指向データベースの構築・活用に関する研究" 第17回情報システム利用技術シンポジウム. 103-108 (1994)

  • [文献書誌] 石田 栄介,他2名: "オブジェクト指向データベースを利用した 名古屋大学東山キャンパス振動環境分析支援システムの構築" 日本建築学会東海支部研究報告集. 265-268 (1995)

  • [文献書誌] 石田 栄介,他3名: "部分法を活用した動的線形有限要素解析のオブジェクト指向分析と設計" 構造工学論文集. Vol.41(発表予定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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