研究課題/領域番号 |
05452359
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松山 隆司 岡山大学, 工学部, 教授 (10109035)
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研究分担者 |
和田 俊和 岡山大学, 工学部, 助手 (00231035)
浅田 尚紀 岡山大学, 工学部, 助教授 (10167885)
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キーワード | 並列画像理解 / 並列画像解析アルゴリズム / 再帰トーラス結合アーキテクチャ / 並列データ構造 / 分散協調型領域分割 / 同期機構 / OR並列型処理 / データレベル並列処理 |
研究概要 |
本年度の研究により以下の成果を得た。 (1)再帰トーラス結合アーキテクチャに基づいた並列画像理解用計算機RTA/1のハードウェア構成を設計した。特に、再帰トーラス結合アーキテクチャの最大の特徴である、PE間の結合形態を動的に切り換えるためのスイッチ制御機構の設計に関しては、詳細な制御プロトコルを定め、効率よくスイッチ制御が行えることを実証した。さらに、スイッチ制御機構にPE間の同期機構を組み込むことにより、データレベル並列処理に加えてOR並列処理がうまく実現できることを示した。 (2)RTA/1上の並列プログラミング言語に並列データ構造という概念を導入した。並列データ構造とは、データ構造に並列処理手続きを埋めこんだもので、並列データ構造に関数や手続きを適用すると埋め込まれた並列処理手続きが自動的に起動され並列処理を実行するというものである。また、並列データ構造を用いて低レベルの画像処理から高レベルの対象認識・モデル照合に至る多様なアルゴリズムが簡潔に記述できることを(3)で述べる実際の画像解析アルゴリズムによって明らかにした。 (3)フィルタリング、しきい値処理、連結成分のラベル付け、Hough変換による直線検出、quadtreeを用いた領域間の幾何学的演算、Geometric Hashingによるモデル照合のための並列アルゴリズムを考案し、理論的解析によって各アルゴリズムがRTA/1上で効率よく実行できることを示した。 (4)柔軟な領域検出アルゴリズムであるSnakeをagentとした分散協調型領域分割アルゴリズムを開発し、agent間の協調動作によって1枚の画像が互いに疎な複数の領域にうまく分割できることを示した。
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