研究課題/領域番号 |
05454178
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 玲 京都大学, 医学部, 助教授 (60144565)
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研究分担者 |
酒井 敏行 京都府立医科大学, 助手 (20186993)
杉山 武敏 京都大学, 医学部, 教授 (20030851)
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キーワード | ペプチドライブラリー / 癌抑制遺伝子 / サイレンサー / プロモーター / RB遺伝子 / 転写調節 |
研究概要 |
ランダムペプチドライブラリーは、挿入ペプチドの長さ6-15の範囲にしぼり、いくつかのライブラリーを作製した。6ペプチドのライブラリーはFLAG配列に対するモノクローナル抗体を使用してアフィニティーの特異性とライブラリーのバラツキ度を検定し、満足できる結果を得ている。当初予定していた各種のペプチドライブラリーの作製はほぼ完了した。予想以上の成果は、RB遺伝子のプロモーター領域のサイレンサー機構の解明であり、異なる領域で正と負の制御をするこが明らかとなった。ペプチドのスクリーニングに際して、両方の制御を解析することは非常に重要な意味を持つと考えられる。作られたライブラリーの検定は6ペプチドのものについてはFLAG配列に対するモノクローナル抗体で行えたが、その他の長いペプチドのライブラリーの検定と条件設定には6ペプチドの場合よりは時間のかかることが予想されるが、適切なモノクローナル抗体の選択により解決すると考えられる。 もうひとつの重点はプロモーター活性の検出系の充実である。その準備として研究分担者酒井はRBプロモーター領域に存在するE2F結合領域が発現に対して抑制的働くサイレンサーとしての作用があることを見つけた。また、ルシフェラーゼとCATを用いてトランジェントに解析する系は樹立している。同様の検出系を長期安定化した状態で得るために、RB遺伝子の欠損した細胞にルシフェラーゼとRBプロモーターを組み合わせたプラスミドを安定性にトランスフェクションしクローンを単離した。これは実際に目的の分子が決定された時に、最も生理的状態に近くしかも高感度で効果を検出するために必要な細胞となる。
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